チラシのデザインや会議資料などを作成する際、Microsoft WordやPowerPointをはじめ、最近ではGoogleドキュメントやスライド等を活用されるのが一般的かと思います。しかし、機能性や意匠性が高く、かつ高品質な販促物を作成したいと思われたことがある方には、プロのデザイナーやクリエイターの必須ツールでもある、世界最高峰のクリエイティブアプリケーション(以下:アプリ)をご紹介します。
一般企業にお勤めの方でも、この記事を読むとAdobeアプリを使用してみたくなるはずです!
<目次>
・ドキュメント系 Adobeアプリ6選
・Photoshop
・Lightroom
・Illustrator
・InDesign
・InCopy
・Adobe Acrobat DC
・Adobe Sensei
ドキュメント系 Adobeアプリ6選
写真の合成・置き換え・切り取りが思いのままに
オフィスの写真や商品の写真などを、そのままチラシにしたり、ホームページに掲載していませんか? 会社をPRする用途の画像は第一印象が大事です。Photoshopを利用すると、写真の明暗・彩度の操作、不要な部分の切り取りはもちろん、部分的に切り取って他の画像と置き換えたり、配色の変更も可能です。
また、使い方をマスターすると、ただの空の写真に違和感なく雪を降らせたり、人物のヘアスタイルを変えたり、写真の足りない部分を補うこともできてしまいます。
クリエイティブ活動を自由に
PhotoshopはPCだけでなく、iPadでも使用可能です。フルサイズのPhotoshopをiPadで開くことが可能で、指やApple Pencilを使用して画像のレタッチ加工等が容易に可能です。パッケージ、ホームページで使用する写真などPhotoshopで加工した写真をIllustratorでポスターやチラシのデザインにも利用できます。テレワークの時代、会社へ出社しなくてもこのような制作は場所に縛られず、どのような場所でも創作活動が可能です。
最新リリースの新機能が追加
2021年8月にリリースされる新機能には、「空」の置き換え機能や、今まで以上に詳細にワープ変形が操作できたり、アプリ内の検索機能も追加されます。Photoshopを使いこなしている方には嬉しい機能なのではないでしょうか。合成であれば、より自然に、ポスターデザインであれば、よりスタイリッシュな制作物に仕上げることが可能です。
複数枚の写真に対してもスムーズに処理が可能
例えば、Webの作成や、会社案内パンフレットの作成の際に、何枚もオフィス内のあらゆる場所の写真を撮影しますよね。Photoshopでの加工だと、複数枚の写真を同時に閲覧したり、加工するということはかなり面倒臭い作業になってしまいます。そんな時Lightroomは複数枚の写真の現像に適しています。プロのカメラマンがモデルの撮影をしている時にパパッと写真が映されているPCの様子がイメージできると思いますが、まさにそのように複数枚同時に編集が可能なのです。
細かいフォルダ分けにも対応した写真管理
Lightroomは管理機能を使うことで、今まで写真ファイルをフォルダ分けし管理していたことが、完全に不要になります。カタログ管理されたLightroomは写真を探すのも簡単で日付、レンズ、カメラ、撮影場所、ISO感度、ファイル形式での検索が可能です。撮影したオリジナルデータを保持しつつ、加工状態も記録ができます。
細部にこだわり、繊細な写真を作成
ピントが合っていない写真をシャープにしてピントを合わせたような加工が可能です。また、被写体を目立たせるため、被写体以外をぼかしたり、本来映り込まなくても良かった人や動物などを編集により消すことが可能です。逆光で撮影した失敗写真など、あなたのカメラロールにある捨てカット素材も、見違えるほどに盛れて映える写真に変身しますよ!
会社の販促活動には欠かせないクリエイティブツール
デザイン一つで目を引かれる物とそうでない物があります。同じ内容でもその違いは一目瞭然、ファックスで送るチラシやDM用のチラシなど、送り先に届く広告の中でも他社より目を引く販促物の作成が可能です。図形やロゴ、フォントなどIllustratorはベクターベースであるため、作成した物は、拡大を重ねても鮮明さは変わりません。画質が荒くボヤけた印象の販促物ではなく、パキッとメリハリのある販促物が制作できます。
※ベクター…画像を円や直線などのような解析幾何学的な「図形」の集まりとして表現する表現形式。ベクター形式の中身は数値なので、大きくしたり小さくしたり自由自在。画像を劣化させることなく拡大縮小ができます。
AI技術を搭載した簡単機能
Adobe SenseiというAI技術を使用すると、写真からカラーを自動抽出しデザインに適用が可能です。また、フリーハンドで描いたラフ画やスケッチを自動トレースし、ベクターグラフィックに変換できる機能もあります。ベクターに変換した素材は、ドットの集まりで画像を表現するラスタ形式に比べ、拡大縮小が自由でWebに使用したり、印刷も可能です。機能を知れば知るほど深く、シンプルに作業が可能なIllustratorで差がつく販促物を作成してみましょう。
新機能追加でiPadでより快適に操作
2021年5月の新機能リリースでiPadで使用できる機能が4つ追加されました。アートワークの書き出しコントロールや塗りブラシの強化など、iPadでどこでも制作可能な機能が増えました。操作が難しく苦手という方でも、ロゴのデザインやアイコンのデザインなど、Adobe公式サイトが紹介してくれているため、参考にしてみるのも良いでしょう。事務機器ねっとでは、PhotoshopやIllustratorに使用されているベジェ曲線とPostScriptの関係性を解説した記事もございますので、ぜひご覧ください。
PostScriptは印刷業界で働いている方や、DTPに携わる職種の方は聞き馴染みがあると思います。そのような職業ではなくとも、PDF形式でドキュメントを書き出したりすると思います。PostScriptはPDFとも深い関わりがあるのです。 以前掲載した「フォント」に関しての記事や、「SHARP複合...
チームで共有し、より良いアイデアを
共同制作のためのツールを使用することにより、デザインをWebで共有して迅速にフィードバックを得ることが可能です。確認事項が大事なクリエイティブな作業をスムーズに進めることができます。
ページの作成で会社説明をデジタル化
冊子の作成に適しているInDesignはページが1ページずつ冊子の台割のようなブックが作成できます。二つ折りや三つ折りのパンフレットの作成もこの機能を使用すれば簡単に制作が可能です。複数のページに渡って同じレイアウトを使用する場合のベースとなるマスターページの作成により、よりスムーズに販促物を作成できます。
ページ数の多い冊子作成に最適、DTPに欠かせない
Adobeで有名なIllustrator、Photoshopの影に隠れているInDesignですが、このアプリはDTPの三種の神器と言われるほど、DTP業界の方々に愛用されています。Illustratorがペラ物の作成に適しているのに対して、InDesignはカタログやリーフレット、ポートフォリオなどの冊子の作成に適しています。
InDesignと連携してDTPに活用
InCopyは編集・校正の際に使用するコピーライティング用アプリです。InCopyデータは、InDesignで作成したレイアウトデータから書き出します。そして、今までInDesignで行っていたPDFの書き出しをInCopyで行うことが可能です。InCopyを使用すれば単一のInDesignドキュメントに対して同時に編集作業を行い、互いの作業内容が上書きされる心配のない同時進行の作業を実現できます。
分かりやすいビューの使い分け
InCopyでは3種類(ゲラ、ストーリー、レイアウト)のビューを切り替えて作業することが可能です。テキストだけの表示やレイアウトをチェックしながら作業を行うことができるので、用途に合わせて使い分けることができます。
被らない同時編集
一人が編集中のページを複数人で同時編集すると、データの重複が生じてしまい沢山のデータが溢れ、どのデータが最新の物なのか分からなくなってしまうことも多いでしょう。しかしInCopyには、これを防止するチェックアウト・チェックインという機能があります。チェックアウト:編集中、チェックイン:編集完了という意味で、チェックアウトしている時は別の人が編集できない仕組みになっています。
テレワークに最適、どこでも働ける環境作りに
紙の契約書や請求書をPDFに置き換えてクラウド上で管理することで、従来オフィスで作業していた業務が自宅や外出先から行えるようになります。新型コロナウイルスでテレワークが主流になった現在、文書をクラウドに移して管理が可能です。そしてPDFの編集が可能です。PDFに書き出した後でも、誤字の修正や画像の追加ができます。
参考書類をPDFに添付し、そのまま共有が可能
Office形式などの参考として添付しなければいけない書類を、PDFに添付できるため、ラクラク見ることができます。PDFはそのままの状態でクラウド上で管理できるので、社内の多くの方が閲覧可能になり共有しやすくなります。また、他のツールを使用して作成した書類でも、品質を保ったままの状態で配布が可能です。
PDF文書の管理・セキュリティ
契約書や請求書など、PDFの中には重要な書類が存在します。そのような文書の情報漏洩を防ぐためにも、文書の機密性に応じたセキュリティの設定が可能です。こちらのセキュリティに関しては、以前事務機器ねっとブログでもご紹介しましたPDF(Adobe Acrobat DC)の記事をご覧ください。
あなたが会議の資料やプレゼン資料のデータを書き出す際、基本的に使用するファイル形式はPDFでしょう。ペーパーレス化も進み、用紙での印刷は少なくなりました。そして、資料はPDFで閲覧することが多くなったかと思います。お取引先とZoomやMicrosoft Teams、Google Meetなどでのオン...
Adobe Sensei
Adobe Senseiという言葉を聞いたことはありますでしょうか? Adobe Senseiとは文字通り“先生”の如く、人工知能(AI)とマシンラーニング(機械学習)を利用してユーザーの理想に近づけていくAdobeのAI機能です。例えば、空を昼間の写真から夕方の写真に変化させた場合、空の様子だけではなく、周りの木々や建物などの色も自動で変化させてくれます。また、モノクロ写真をカラーに一括全自動変換が可能ですし、写真だけではなく動画に映り込む不要な物体の削除も可能です。ニューラルフィルターというPhotoshopのAIによるポートレート写真の自動処理は、AIが人物を認識し、自動的な処理で肌艶を良くしたり、シワを増やしたりと年齢を操作することもできます。今までは熟練したプロのレタッチャーが職人の技を駆使して再現できていたものを、Adobe Senseiが魔法をかけたかのように一瞬で再現してくれるのは驚きです。
Adobeのアプリ紹介はいかがでしたでしょうか? PhotoshopやIllustratorなどの有名なアプリはご存じの方も多いと思いますが、InDesignやInCopyなどのアプリは初めて知られた方もいらっしゃると思います。今回の記事ではざっくりとご紹介いたしましたが、DTPに欠かせないInDesignやInCopyも掘り下げると面白いかもしれません。
Microsoft WordやPowerPointなどのツールでは仕上がりの質に限界があります。会社の顔ともなりうる、一目置かれるパンフレットや商品チラシ、ポスターなどの制作にはクリエイティブな制作環境が必須です。
事務機器ねっとには、アドビシステムズ社のCertifield Sales Professionalの有資格者も配しております。これにより当社はAdobe社のCertifield Resellerとして認定され、AcrobatDCをはじめとするAdobe Creative Cloud製品も提供可能です。以前までは買い切り型でとても高額だったため、誰もが気軽に手を出せるような製品ではありませんでした。しかし現在ではサブスクリプション方式になり、個人でもお求めやすい値段になっただけでなく、使用したい時だけ課金して使用するということもできるのです。普段この様なアプリを使用しない方でも、ネットや書籍の充実している時代だからこそ、誰もがクリエイターになれます。まずは、画像の加工などに挑戦してみてはいかがでしょうか? Adobe製品が気になる方は、事務機器ねっとにお任せください!