紙幣がコピー機で印刷できないことはご存じでしょうか? 印刷してはいけないことは分かりますが、コピーができないとは…? 今回は紙幣の印刷に関してご紹介していきたいと思います! 事務機器ねっとは複合機販売専門店なので、実際に印刷してみよう~! と通常ならば実際に取り組んでみるのですが、紙幣を印刷してしまうと犯罪になるためコンプライアンス的に実験は不可能でした。
そこで調査した結果、有名YouTuberの水溜りボンドさんが過去に似たような検証をしていました…! 似ている名前のYouTuberの氷溜まりポンドさんの動画もわかりやすかったです笑
こちらのYouTuberの方々の実験内容としては、タイトルの通り「コンビニでお札(おもちゃのお札)を印刷したら警報鳴った」というものです…! タイトルからのネタバレがハンパないですが、その通りの結果だそうで…。ではなぜ警報を鳴らすことができるのでしょうか?
複合機から警報が鳴る仕組み
コピー機メーカーにもよりますが、紙幣を見分けている方法の一つとして、「ユーリオン」と呼ばれる五つ以上の小さな円形模様がとある法則によってお札に印刷されており、それをコピー機が読み取ることによって紙幣だと認識されているようです。ユーリオンは特定の計算式に基づいて配置されるとされており、その特許内容は中央銀行やソフトメーカー、印刷機会社などに限って公開され、一般人は知る由もありません…。
また、Adobe Photoshopなど対応しているソフトでこのようなユーリオンが適切に配置された紙幣画像を開くと、以下のようなメッセージが出てきて開くことができないそうです。
複合機だけでなく、印刷用紙にも両面コピー偽造防止用紙などが販売されており、偽札対策が厳重にとられています。
法律で紙幣のコピーは禁止されています!
なぜこんなにも厳重な偽札対策がとられているのか…。冒頭でも記載したとおり、法律で禁止されているからです。通貨偽造罪や通貨及証券模造取締法という法律が存在し、通貨及証券模造取締法において、紙幣や貨幣において紛らわしい外観を有するものを製造または販売すると処罰されます。偽造・変造の貨幣、紙幣、銀行券を行使または行使の目的で人に交付、輸入する犯罪で、刑法148条2項に規定があり、無期懲役または3年以上の懲役になります。1年や2年の懲役ではなく、無期懲役にもなるかもしれない重罪なのです。
ユーリオンの元となる技術は日本が考案したもので、今では世界各国の紙幣製造防止に役に立っています。複合機が容易に検知できるユーリオンも素晴らしい技術ですが、ユーリオンを検知して警報やコピー停止をする偽造を防止できる複合機も素晴らしい機器だと思います!