以前掲載した京セラショールーム記事で「ナレッジプラス」をご紹介いたしました。コンセプト通り、開放的な空間を演出するショールームでした。
そのショールームを訪問した際に、Kyocera Cloud Information Manager(京セラ クラウド インフォメーション マネージャー=以下:KCIM)の機能や使い方を細かくご紹介してくださいました。
このKCIMは、とても導入しやすく、改正電子帳簿保存法に対応しているシステムなのです。
今回の記事では、KCIMについて徹底的に解説いたします!
<目次>
・Kyocera Cloud Information Managerとは
・KCIMは簡単に始められます!
・KCIMが始めやすい理由
・いつでも始めることができるクラウド型 ・月々2,000円のサブスクリプションで提供
・KCIMが改正電子帳簿保存法に適している理由
・OCR分析で簡単にラベリング ・管理している文書の可視化 ・真実性の確保
Kyocera Cloud Information Managerとは
2023年3月7日に京セラからKCIMが発表されました。
KCIMは、メールやファックス、紙などで受け取った証憑(※)をクラウドに保存し管理する文書管理システムです。
クラウド型のためメンテナンスをする手間が省けますし、IT技術者のいない企業でも容易に導入できます。
そして、この文書管理システムは、2022年1月から施行された改正電子帳簿保存法(電子取引)に対応しています。
※証憑:企業取引の真実性・正当性を表すための書類全般のことです。
KCIMは簡単に始められます!
文書管理システムとは、電子化した文書を保管・保存し、活用・廃棄のサイクルで一括管理できるシステムのことです。
文書管理システムには、オンプレミス型とクラウド型の形態があります。
オンプレミス型は、自社のサーバー上で文書を管理します。初期費用が高額であり、サーバーの管理や定期メンテナンスが必要となるのがデメリットですが、自社サーバーを利用しているためセキュリティは保たれます。
クラウド型は、インターネット上のサーバーを利用して文書を管理します。自社サーバーではなく、外部のサーバーを利用するため、セキュリティ面に不安を感じるかもしれませんが、高額な初期費用はかからず、メンテナンスは不要で、低コストで簡単に導入することができます。
前述したようにKCIMは、クラウド型であり、導入しやすいのが特徴です。
KCIMが始めやすい理由
いつでも始めることができるクラウド型
KCIMはクラウド型の文書管理システムですので、インターネットに接続できる環境があれば、場所を問わずにどこでも操作することが可能です。また、すぐに導入ができるため、インフラの構築や管理は不要です。
月々2,000円のサブスクリプションで提供
初期導入コストが少なく、定額制のサブスクリプション方式で、月々2,000円(10GBまで)から運用することが可能です。KCIMのサービスを開始してから最大3ヶ月の無償利用期間も設けているため、どのようなシステムかを長期間試すことができます。この月々2,000円からのサブスクリプション方式という費用面から利用される方が増えてきているようです。
このように、初めて文書管理システムを導入する方も始めやすいのがKCIMです。
しかし、何事も初めての導入となると心配や不安がつきものです。そのような不安を抱える方には、システム設定や操作方法をサポートするサービスも提供しているとのことです。
また、法制度の運用に不安がある方には、導入開始から3ヶ月間、専門コンサルタント会社による改正電子帳簿保存法に関するお問い合わせメールのやり取りができるサービスもあります。
(※:別途有償)
KCIMが改正電子帳簿保存法に適している理由
紙での保存が義務付けられている帳簿書類について、一定の要件を満たした上で電子データによる保存が可能となる法律があります。それが改正電子帳簿保存法です。
この法律により、文書管理システムを導入する企業が増加しました。
そして京セラのKCIMももちろん改正電子帳簿保存法に対応しています。
OCR分析で簡単にラベリング
電子取引に対応するためには、「取引年月日」「取引金額」「取引先」といった情報を組み合わせて、範囲を指定した検索ができるようにデータ保存の時にラベリングする必要があります。KCIMは保存する文書の内容をOCRで分析し、キーワードを抽出するため、入力時間を大幅に削減することができます。注文書や請求書データを探す時間も短縮できます。また、スキャンをしてアップロードした画像もOCR処理が可能であり、OCRで書き起こしたテキストを保存することも可能です。ワードからワンクリックでラベルに変換し、簡単にラベリングして保存することができます。
真実性の確保
電子取引に対応するためには、保存したデータの訂正や削除ができないようにすること、文書へのアクセスの記録を残す文書アクセス管理を設定することが必要です。
KCIMに保管された文書は、基本的に修正や差し替え、削除ができず、ロックがかかるように設定されています。さらに、訂正履歴をログとして残せる文書管理機能も備えています。
管理している文書の可視化
文書を保管中に税務署から税務調査が入った際、必要な書類の条件を提示され、「文書を開示してください」と言われることもあります。
そのような状況の際には、検索機能を使ってすぐに書類を引き出すことができます。検索条件に該当する書類が全て検出されるため、税務署への書類提出も簡単です。
これらのシステムを使用することにより、機密性と可視性を保ったまま7年〜10年の文書管理が可能です。
京セラの文書管理システムKCIMの特徴や改正電子帳簿保存法への対応ポイントをご紹介しました。
KCIMはインターネットに接続されている場所ならどこでも導入できる文書管理システムであり、料金体系も試しやすいです。
改正電子帳簿保存法は「電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存」への移行を目的としており、請求書類を印刷して保管することはできなくなります。
従来は紙で印刷して保管できましたが、完全に電子保存への切り替えが必要となります。
事務機器ねっとの記事(【解説】改正 電子帳簿保存法。コピー機で文書管理対策が完結)でも紹介いたしましたが、各メーカーから複合機に連動した文書管理システムが提供されています。
既に京セラの複合機をご利用されている方は、KCIMを導入して操作に慣れておくことをおすすめします。
筆者は、実際にショールームを訪れ、操作を見ながら説明を受けたため、非常に分かりやすく、頭にスッと内容が入ってきました。
また、クラウドベースの文書管理システムであり、最大3ヶ月の無料利用期間がある点も、初めて導入する方にとっておすすめです。ナレッジプラス東京では、業務効率向上イベントとして、改正電子帳簿保存法のセミナーやKCIMのご紹介も行っているとのことです。
改正電子帳簿保存法に関して分からない点や、KCIMについてさらに詳しく知りたい点などががございましたら、まずは事務機器ねっとへお問い合わせください。
2022年1月から改正電子帳簿保存法が施行されます。「電子帳簿」とだけ聞くと、なんだか難しそうと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 電子帳簿保存法は全ての企業で必ず対応しなければならないため、今のうちに「電子帳簿保存法」について知っておくことと、しっかりと対応するための文書管理方法を考えて...
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