昭和のエジソン! 早川徳次氏とシャープのあゆみ

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事務機器ねっとでも提供している、複合機メーカーのシャープ。あなたはシャープといえば、何を思い浮かべますか? 筆者はやはり、テレビやスマホ、冷蔵庫やエアコンなどの液晶や家電でしょうか。生きてきた年代によってシャープに思い入れのある商品は違ってくると思います。創業者シリーズ第一弾ということで、今回は100年以上の歴史を重ねているシャープの創業者、早川徳次氏の生い立ちとシャープの歴史を一緒に振り返ってみましょう。
(※上記写真:早川徳次氏、鉱石ラジオのテスト:引用 Wikipedia commons)


<目次>
早川徳次氏 年表
ラジオ王になるまで
シャープと複写機

早川徳次氏 年表

1893 11月3日、東京・日本橋で生まれる
1901 錺(かざり)職人へ年季奉公に
1912 ベルトのバックルを考案。独立し、開業する。
1915 シャープペンシルを発明。商品化して爆発的に売れる。
1923 関東大震災で全工場を焼失。
1924 9月に大阪で早川金属工業研究所を創設。年の暮れに米国製鉱石ラジオを入手。
1925 4月に鉱石ラジオの組み立てに成功。6月の放送開始と同時に販売。
1928 交流式真空管ラジオを発売。
1931 テレビの研究に着手。
1935 株式会社に改組、社長に就任。
1942 失明した軍人が働ける工場を開設。
1951 国産初のテレビを試作。
1952 米RCAと特許契約締結。テレビの量産を決める。
1953 1月に日本初のテレビ発売。2月にNHKが放送開始。
1954 保育園を開設。
1962 初の電子レンジ量産開始。大阪市に私財を寄託、身体障害者施設を開設。
1964 電卓1号機を商品化。
1970 社名をシャープに変更。会長に就任。
1972 複写機発売。
1980 6月24日死去。享年86歳。

早川徳次氏と見習い(引用 Wikipedia commons

「ラジオ王」と呼ばれていた早川徳次氏は、日本のベンチャー経営者の先駆者でしょう。大正末期に日本の消費社会は幕を開けました。第二次世界大戦を乗り越え、いち早くラジオやテレビ、電子レンジなどを商品化しました。早川徳次氏は簡単にシャープを育て、「ラジオ王」になれたわけではありません。彼は一筋縄ではいかない人生を歩んでいました。

ラジオ王になるまで

「跳ね上げるようなショックで座敷の隅まで飛ばされた」「大波に揺り上げられるような振動」「畳が波のように見える」彼の自伝には、関東大震災に関してこのように記しています。当時29歳にしてシャープペンシルを開発し、事業が軌道に乗っていた頃、この大震災によって一気に絶望の淵に追い込まれました。著者は関東大震災を体験していませんが、ジブリの映画「風立ちぬ」を観たときの関東大震災のカットは当時の地震の恐ろしさが表現されており恐怖を感じました。こうして、3つあった工場が全て崩れ落ち、早川徳次氏は大阪に移り住むことになります。大阪の繁華街、心斎橋にある時計屋を早川徳次氏が訪ねた際、偶然日本に初輸入された2台の米国製鉱石ラジオが。早川徳次氏は財産をはたいて購入し、ラジオ放送に間に合わせて発売しました。専門的な知識のないまま、購入したラジオを分解し、同じ部品を使用してラジオを続々製造したのです。1951年にはラジオのブームが過ぎ去ることを先読みし、1931年から研究してきたテレビを発売します。

シャープと複写機

このようにして、シャープを大企業へと育て上げた早川徳次氏ですが、ここまでの歴史の流れの中には、複合機の複の文字も出てきません(笑)。シャープの複合機が開発され、販売されたのは、早川徳次氏の晩年の頃になります。1964年、シャープは電卓1号機を商品化しました。その後、電卓事業拡大の流れで事務機販売店から、「オフィスのOA化推進には電卓だけでは足りない、複写機も必要です!」という要求が高まりました。そこで、1969年、産業機器事業部開発部に6名が集結し、翌年複写機(SF-201)の開発に着手しました。ここからシャープの複写機事業の歴史がスタートします。SF-201の発売は、1972年の初夏と決められました。このSF-201は、電子写真方式の中でもエレクトロファックス方式(EF)と呼ばれる湿式複写機で、当時普及率の高かったジアゾ式と異なり、特有のアンモニア臭や変色、混色の心配のない優れた複写機と評価されていました。そしてその後4年間にわたって、10種類ものシリーズモデルが発売されており、商品性の高さを物語っています。1973年の大阪・東京・ドイツのビジネスショーで発表されたSF-710は、業界で初めて制御部にIC回路を搭載し、「電子制御による複写機」という電機メーカーのシャープらしい商品となりました。1978年ごろには「シャープは新機種を出すたびに新しい機能を搭載してくる」という定評が生まれ、ハガキのコピーという他社には真似できないシャープならではの特技で販売した、SF-740がベストセラー機になりました。

早川徳次氏は会長に就任して以降、経営の一線から退いています。早川徳次氏の晩年から、複合機の開発を開始したシャープですが、開発に携わった社員の方々は、新しいアイディアを次々と複合機に機能として搭載しています。
早川徳次氏がシャープペンシルを開発した当時は、「他にない製品」を考え、一人で編み出し販売していました。また、早川徳次氏自ら考案したベルトのバックルが大量に売れたことにより、工夫が利益を生むと肌で感じていました。シャープは2000年になり、業界初の両面原稿自動送り機能を搭載した複合機や、デジタル複合機のセキュリティにいち早く着手しています。シャープのオンリーワン商品開発への意欲は、早川徳次の商品開発から販売までの熱意を受け継いでいると感じられました。今後、進化していくシャープの複合機に期待が高まりますね!

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