お店のポイントカードや、資格証明書、通勤時に使用するSuicaや入館証など、私たちの周りはカードで溢れています。
頻繁に使用しているプラスチックカードやICカード、元の素材は真っ白でシンプルなものです。そのシンプルなカードが、キヤノンのカードプリンターを使用することで、あなたがよく目にする社員証や学生証、資格証、お店や好きなアーティストのファンクラブ等の会員証などに早変わり! 専門業者に依頼したかのようなカードが内製できるのです!
自社でカードプリンターを使用して内製すれば、納期も制作費用も解決できます。また、プラスチック素材やシール紙などのさまざまな素材に出力ができるため偽造される可能性も低く、セキュリティ面も安心です。
今回はキヤノンのカードプリンターの特長と、あなたに合ったカードプリンターをご紹介していきます。
<目次>
・キヤノンのカードプリンター3種
・CX-G6400 ・CX-G2400 ・IX-R7000
・カードプリンターに必要なソフトウェア
・インクジェット方式と昇華型プリンター方式、何が違うのか?
・社員証のセキュリティ事情
・カードプリンターを使用したい方は、お問い合わせください!
キヤノンのカードプリンター3種
キヤノンのカードプリンターは3種類あります。1つ 1つの特長を分かりやすくご紹介します。
CX-G6400
印刷方式 | インクジェット方式 |
印刷スピード | 名刺・プラスチックカード・ICカード:100枚/分 ハガキ 45枚/分 封筒 28枚/分(洋長形3号・洋形4号の場合) |
使用可能用紙 | カードプリンター専用紙(マットコート紙、光沢紙、プラスチックカード、ICカード) |
使用可能用紙サイズ | 名刺:91.0mm×55.0mm、 名刺USサイズ:89.0mm×51.0mm、 カード/プラスチックカード/ICカード:85.6mm×54.0mm、 ハガキ:100.0mm×148.0mm、 封筒(長形3号):120.0mm×235.0mm、 封筒(洋長形3号):120.0mm×235.0mm、 封筒(洋形4号):105.0mm×235.0mm、 封筒(洋形2号):114.0mm×162.0mm、 カスタムサイズ(紙):幅85.0~120.0mm、長さ(紙)49.0~300.0mm、長さ(プラスチックカード)49.0~150.0mm |
CX-G6400の印刷方式は、インクジェット方式です。そのため、対応メディアは紙やシール、ICカードやプラスチックカードになります。
名刺やプラスチックカード、ハガキ、封筒など、さまざまなメディアに対応しており、それに加えカードサイズ・大判サイズの専用プラスチックカードにも対応しています。
そして、名刺・プラスチックカードは100枚/分と高速での出力を可能にしています。
CX-G2400
印刷方式 | インクジェット方式 |
印刷スピード | 名刺・プラスチックカード 50枚/分 長尺紙 25枚/分 |
使用可能用紙 | キヤノンカードプリンター専用紙 (マットコート紙、光沢紙、プラスチックカード、シール紙) |
使用可能用紙サイズ | 名刺:91.0mm×55.0mm、名刺USサイズ:89.0mm×51.0mm、 カード:85.6mm×54.0mm、プラスチックカード/ICカード:85.6mm×54.0mm 長尺紙:172.0mm×54.0mm シール紙:86.0(84.0)mm×54.0(52.0)mm ※()内は上紙サイズ |
CX-G2400もインクジェット方式です。名刺やショップカードなどの紙のメディアや、プラスチックカード・シール用紙への印刷もできる優れものです。
カウンタートップや狭い位置にも置きやすく使いやすい、コンパクトな設計になっています。また、印字余白をわずか0.3mmまで小さくする技術を採用しています。
IX-R7000
印刷方式 | 昇華型/溶融型(文字)再転写印刷方式 |
印刷スピード | 約25秒/枚:片面フルカラー(YCMK)時 約45秒/枚:両面(片面フルカラー+片面モノクロ時) 約50秒/枚:両面フルカラー時、生産性:145枚/時(片面フルカラー印刷時) |
使用可能用紙 | PVC、PET、PET-G、PC |
使用可能用紙サイズ | 54.0mm(幅)×85.6mm(高さ)×0.76mm(厚さ)(JIS X 6301準拠) |
IX-R7000は、上記でご紹介したカードプリンターとは違い、昇華型方式のプリンターです。昇華型とは、固形インクを熱によって気化させ、印刷物に転写する方式になります。昇華型方式は、アパレルや旗など柔らかい素材から、ガラスやプラスチックなどの硬い素材にも印刷が可能です。
このIX-R7000は、ICカードや磁気カード、PVCプラスチックカードなどに印刷ができます。インクジェット方式ではできない磁気カードの印刷も可能です。また、縁無しでの印刷が可能で、デザイン性の高いカードを作成することができます。
カードプリンターに必要なソフトウェア
ImageCresteSE(イメージクリエイトSE)
対応プリンター:CX-Gシリーズ(CX-G6400/CX-G2400)
キヤノンのカードプリンターを使用するためには、ImageCresteSE(イメージクリエイトSE)というソフトウェアがあります。
ImageCresteSEは、デザインから運用管理までサポートするカードプリンター専用の名刺・カード作成ソフトウェアです。もしデザイン面が不安でも、年賀状ソフトのようにテンプレートを選択が可能なので、PowerPoint感覚で簡単にデザインできてしまいます。
また、このソフトウェアはデータベースと連携し、一枚ごとに印字内容が異なるバリアブル印刷(※)が可能です。ExcelやAccess、txt/CSV形式のファイル連携ができます。名刺や社員証に画像やQRコードをはじめとする8種類のバーコードも差し込むことができ、ナンバリングも可能です。
画面上のレイアウトイメージがそのままプリンターから出力されるため、印刷ミスを軽減できます。
Aetland(アートランド)
対応プリンター:IX-R7000
こちらのソフトウェアはIX-R7000に対応しています。ImageCresteSEと同じくExcelのワークシートやAccessのデータベースを差し込み、バリアブル印刷が可能です。
また、カードに印刷する顔写真の大きさを自動で調整する「顔画像の自動トリミング」機能により、トリミング時の余白比率を設定してくれます。この機能により、多量のカード発行が必要な場合でも、担当者の負担を軽くすることができますね!
バリアブル印刷とは? 皆さんはバリアブル印刷(※1)をご存知でしょうか? バリアブル印刷とは、可変印刷とも言われています。ベースとなる情報と可変する情報を差し替えながら印刷する技術のことを言います。変更したい項目を、一枚一枚データを差し替えて手動で印刷するマニュアル操作ではなく、印刷処理の一時停...
インクジェット方式と昇華型プリンター方式、何が違うのか?
上記でご紹介したカードプリンターの違いは、「インクジェット方式」か「昇華型方式」かという点です。
カードプリンターは大きくこの2つに分類されます。インクジェット方式は紙やシール、ICカードの印刷が可能なため、名刺や学生証・社員証、ショップカード等を作成できます。
昇華型方式は、ICカードや磁気カード、PVCプラスチックカードの印刷が可能なため、ホテルのルームキーやポイントカードの作成が可能です。
ここでインクジェット方式と昇華型方式を並べて紹介します。
インクジェット方式 | 昇華型方式 | |
印字 | 解像度1200dpiで印刷。6pt程の小さい文字にも高精細に印字可能です。 | 解像度は300dp、iまた600dpiのため、小さな文字は印字した際に擦れてしまう場合があります。 |
セキュリティ | 印字部分のみにインクが吐出されるため、個人情報などの印字情報は残りません。 | 印字後にインクリボン(※)上に印字情報が残ります。インクリボンを廃棄する際は、セキュリティ上の注意が必要です。 |
操作性 | インクジェットの名の通り、馴染みのあるプリンターなので、インク交換等の取り扱いが簡単です。 | 昇華型プリンターは埃や樹脂に弱いため、印刷するプラスチックやカードの取り扱いに注意が必要です。 |
1枚あたりの作成コスト | 印字する部分のみにインクを使用するため、昇華型方式よりも安価。インクジェット適性のあるプラスチックカードやICカードが必要なため、昇華型方式で使用できるプラスチックカードやICカードよりも高価です。
インク:2円〜 |
印字する内容に関わらず、1面毎の計算となるため、インクジェット方式よりも高価。 プラスチックカードやICカードに適性等は関係ないため、インクジェット方式よりも安価です。インク:約50~70円 プラスチックカード:約32円 ICカード:約300円〜 |
※インクリボン:インクを塗布した長い帯状の繊維やフィルムのことです。また、これを巻きつけたロール状の部品や、収納したカードリッジ状の部品のことを指す場合もあります。
このように表にまとめてみると、同じカードプリンターでもほとんどの項目が異なっていて個性があることが分かりますね。
インクジェット方式と昇華型方式は、作成する印刷物(目的)がそもそも違うため、どちらかが優れているというわけではありません。そのため、カードプリンターを求めている方にオススメする「方式」も異なります。
・短時間で大量に発行したい方
・プラスチックカードやICカードだけでなく、名刺などの紙類のカードも発行したい方
・1枚あたりのプラスチックカードとICカードの作成コストを抑えたい方
・FeliCa LIte-S版のICカードに印刷だけしたい方(チップへの読み書きは不要)
・自動で両面印刷をしたい方(※)
・FeliCaやMifareなどのICカードや磁気カードを作成したい方
・ICチップへの読み書きや磁気エンコードも行いたい方
・完全に印字の余白を無くして印刷したい方(※)
※一部の機種のみ対応しています。
社員証や学生証、勤怠管理に使用するカードなど、作成する印刷物もさまざまです。また、そのカードで何をするのかという目的も、カードプリンターを選ぶ際には重要なことですね。
社員証のセキュリティ事情
社員証は頑丈で破損しにくく、水に濡れても安心安全で、偽造されにくさが求められ、近年ではICカードで作られている社員証が増えております。ICカードがカードキーとなり、オフィス出入り口に設置されている入退室管理(ドアロック)にも活用し、首から下げている社員証1枚でオフィスを入退出できる入館証を兼ねている事業者様もございます。
しかし最近、ICカード(入退室管理用)と社員証をあえて1枚にまとめない会社が増えています。
その理由は、セキュリティ対策のためです。
社員証と入退室管理のICカードを1枚にまとめるということは、社員の個人情報と会社に入れる鍵が一緒であるということです。
もしもこのカードを紛失し、悪意のある第三者が拾ってしまった場合、社員証に記載されている顔や名前などの重要な個人情報が漏れるだけでなく、会社名から住所まで特定され、社内に侵入されてしまう恐れさえあります。
これは自宅の鍵に名前と住所を書いているくらい危険なことです。
社員証と入退室管理のICカードを1枚にまとめていない場合、何の記載もないICカードが第三者に拾われたとしても、「何のカードなのか・何の用途に使うものなのか」そもそも見当がつきません。
セキュリティの観点からして万が一の悪用に備えることが正解です。社員証と入退室管理の鍵は分けて運用されることを強くお勧めいたします。
カードプリンターを使用したい方は、お問い合わせください!
社員証や資格証、入退室のためのカードなどの作成を外注する場合、小ロットだと費用が高額な上に納期が長くなってしまったり、デザインの変更があった場合手間と時間がかかります。また、個人情報を第三者に渡すため不安を覚える方もいらっしゃるでしょう。
そこでこのカードプリンターを導入して、あなたも自由自在に内製してみませんか?
事務機器ねっとではカードプリンターも取り扱っておりますので、気軽にご相談ください!
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