<目次>
・特殊印刷でしか出せない色合いの花
・メタリックカラーの印刷とアート
・特殊印刷の進化
特殊印刷でしか出せない色合いの花
富士ゼロックスから社名変更をした、富士フイルムビジネスイノベーションのショールームに訪問させていただきました。その際、私たちを迎えてくれたアートに目を奪われました。咲き誇る大輪の赤い花、流木の何も囚われない自由なイメージと、上に伸びて広がっている成長を感じさせるオブジェです。
ショールームの入り口を飾るアートはペーパーフラワーアーティストのMEGUさんの作品。ペーパーアートがこんなにも綺麗で壮大な作品になるとは思いませんでした。こちらの作品タイトルは「The Hope Tree」。富士フイルム体験型ショールーム「Bridge for Innovation」から発想されて制作されています。
メタリックカラーの印刷とアート
筆者は今回の富士フイルム取材で初めてペーパーフラワーアートと出会いました。しかし調査してみると、2018年富士ゼロックス時代にフラワーアーティストの假屋崎省吾氏監修の元、フラワーアート作品「Flower of Iridesse」を女子美術大学・女子美術大学短期大学部の学生とともに制作していたことが分かりました。
Iridesse Production Press(イリデッセ プロダクション プレス)が提供するメタリックカラー表現とアートの融合作品です。Iridesse Production Pressとは富士フイルムが提供するプロダクション機です。Iridesseの由来となる、「Iridescence」は貝殻や蝶・トンボの羽のように、光の変化や見る角度、視点によって変化する多様な色彩、虹色という意味があります。その製品名のように、光輝性の高いメタリックカラーや、多彩で高品質の印刷表現が可能です。クリエイターはもちろん印刷業界に関わる多くの方への付加価値となる表現力です。
当時、業界新開発の1パス6色プリントエンジンの採用により、CMYKトナーのほか、ゴールド、シルバー、クリア、ホワイトの特殊トナーから最大で2色まで同時に搭載することが可能です。ゴールドトナーやシルバートナーの下刷りによりメタリックカラーが表現されます。假屋崎氏と学生たちの制作したフラワーアートでは、メタリックカラーをふんだんに活用した用紙を使用し、何色か言葉では表現できない綺麗な色でグラデーションに色付けられた花々が制作されていました。
特殊印刷の進化
新しいショールームに展示されていたApeos Pro C810はLEDプリントヘッド(※1)において2,400×2,400dpiの高解像度出力を世界で初めて実現しました。元来小型で高画質な特徴を持つLEDプリントヘッドですが、Apeos Pro C810ではさらにシャープかつ高精細に進化しています。
※1…LEDプリントヘッド…小さなLED(発光ダイオード)を多数配列して光源とし、感光体に画像イメージを書き込むための装置です。
冒頭のMEGUさんが制作したペーパーフラワーアートもメタリックのカラーが綺麗なアートです。特殊な印刷の色合いだけでなく、ダイナミックな大きさがあり、この作品を制作するための大きな紙が印刷可能です。オフィス用の複合機は利用頻度が高く、時代によって変化していくビジネスに対応していきます。それと同じくプロダクションプリンターもクリエイターの要望や、流行のデザインや色合い・素材などを表現していくことに進化を重ねていました。
The Hope Tree
私たちの目の前に広がる世界は希望に満ちているだろうか
いつもの当たり前はこれから先も当たり前であり続けるのだろうか
この出会いは世界を変えるのだろうか
大胆な発想で、挑戦し続ける心で、ゲームチェンジを起こそう
Bridge for Innovation この場から希望の旅に出かけよう
富士フイルムの新しい門出にぴったりのアートと言葉ですね。斬新でお客様のことを思った商品が、今後富士フイルムから開発されることが楽しみです♪