複合機の紙送り技術に置いて、ローラーの存在は欠かせません。複合機全体には色々な種類のローラーがありますが、紙を給紙するために一番重要な給紙部には3つのローラーが動いています。3つのローラーは、ピックアップローラー、給紙ローラー、分離ローラーという名称があり、それぞれ給紙に関して重要な役割を担っているのです。
こちらの図にある様に、まずピックアップローラーが用紙を取り出します。次に、取り出した用紙を給紙ローラーと分離ローラーで1枚ずつに分け、レジスト部まで送ります。分離絵ローラーは、トルクリミッターと呼ばれる機械装置や作業を過負荷や損傷から保護する装置と繋がっており、取り出された用紙が1枚であると給紙ローラーに送り、2枚以上の場合は重ね送りを防ぐために回転を停止させます。
この様に給紙部分のローラーは欠かせない役割を担っており、日々紙を送るために動き続けているのです。
<目次>
・紙詰まりが頻繁に起きてしまう原因とは
・定期的なメンテナンスでローラーの劣化を防ぎましょう
・原稿送り装置ローラーの掃除方法
・給紙ローラーの掃除方法
紙詰まりが頻繁に起きてしまう原因とは
複合機の給紙ローラーは大体がゴム素材でできており消耗品です。大体の複合機のローラーは何年も使用できますが、利用者の使用方法によってローラーの寿命が短くなっている場合があるのです。複合機の紙詰まりの原因は、紙の状態によるものがほとんどです。しかし、紙を通常通りに戻しても紙詰まりが続いてしまうとなると、原因はローラーにあります。ローラーが原因となる紙詰まりは、重送や給紙不良というものです。
重送は分離ローラーの劣化によって起こる場合もあります。給紙不良はコピー用紙に付着している紙粉によってピックアップローラーが汚れ、ローラー部分が摩耗し、摩擦力が落ちてしまうことにより、滑りやすくなってしまい起こります。汚れがひどい場合ですと、ピックアップローラーが空回りしてしまい給紙が全くできない状態になってしまいます。紙詰まりが起きた際によく見かける、紙を無理矢理引っ張り取り出す方法はやめましょう。ローラーや他の部分の故障に繋がる可能性が高くなります。また、紙粉だけでなく、ピックアップローラーにはインクや紙の繊維などの汚れも付着しやすく、汚れや摩耗に繋がり、紙詰まりの原因になります。
定期的なメンテナンスでローラーの劣化を防ぎましょう
毎日のプリントで労働過多なローラーを、お手入れもせずに利用していると寿命が早くなります。そのため、給紙ローラーには定期的なメンテナンスが必要です。
原稿送り装置ローラーの掃除方法
原稿送り装置のカバーを開きます。水で濡らした柔らかい布を硬く絞り、水気を無くした布を用意します。その布を使い、ローラーを回しながら掃除します。
インクなどの汚れが取れにくいものの場合は、その布に中性洗剤を少し含ませ軽く拭いてください。
給紙ローラーの掃除方法
まず電源を切ります。コンセントを抜き、主電源を切ります。そして電源ケーブルやプラグを全て本体から引き抜きます。手差しトレイを開く、または手差しトレイにある用紙を取り除きます。給紙ローラーも原稿送り装置ローラーと同じく、水気を無くした柔らかい布でローラーを回転させてながら、拭き取ります。弊社で利用している複合機は、手差しトレイから剥き出しになっているローラーなため、簡単に掃除ができました。しかし、手差しトレイを引き抜くタイプのものや手差しトレイを引き抜けず、カバーがされているタイプの複合機もあるため、無理矢理手差しトレイを外さないようにしましょう。
※水、中性洗剤以外の洗浄液は、絶対に使用しないでください。
※ベンジンやシンナーなどの薬品は絶対に使用しないでください。プラスチック製品の塗装や複合機本体のコーティングなどを傷めることがあります。
※水で濡らしすぎてしまうと、複合機の隙間に水分が入り本体の故障に繋がり誤作動の原因になることがあります。
今回給紙ローラーをメインに着目して解説致しました。普段複合機を利用していて目に入りやすいローラーかと思います。ローラーのは定期的に清掃を行うと長持ちしますが、給紙ローラーや排出口付近にあるローラーを掃除しようと、ローラーを外してしまい、取り付けられなくなってしまったというケースもあります。ローラーひとつとはいえ、複合機は精密機器なため、無理矢理外したり取り付けたりすることは控えましょう。内部の掃除は大事ですし、ローラー含め、複合機の内部の動きが悪い場合は、事務機器ねっとのメンテナンスマンにお任せください!ご相談からメンテナンスまで、お客様の不安や心配に寄り添ったアフターサービスを提供しております。