新型コロナウイルスをきっかけに、テレワークを実施する企業が増えました。その結果サイバー攻撃を受ける対象範囲が大企業から中小企業にまで拡大し、今まで行ってきたセキュリティ対策だけでは十分だと言えなくなってしまいました。しかしインターネットに関するセキュリティ対策を練る上で、自社には本当にセキュリティ対策は必要なのか? そこまで強固なセキュリティはいらないのではないか? と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
・インターネットに蔓延しているウイルスに、これまで感染したことがなかったので自社は大丈夫だ。
・自社は中小企業なので、大企業のように狙われる可能性は低いと思う。
・そもそもサイバーセキュリティ対策のために何をすれば良いのか分からない。
このように考えている中小企業の経営者の方も多いのではないでしょうか? 実際に被害に遭っていない方や、セキュリティに関して然程興味を持っていない方ですと、ウイルスの存在が遠く感じるかもしれません。しかし、現在サイバー攻撃の対象は大企業から中小企業へと変化しています。
例えばこのような被害事例があります。従業員数10名程度の食品関係の会社では、外部サーバーに不正プログラムが仕掛けられており、顧客のクレジットカードや個人情報が漏えいしてしまうという事件が起きました。このような中小企業を狙った攻撃は増加傾向にあり、自社は安心だろうと高を括っていた場合、明日は我が身…かもしれません。
しかし個別でセキュリティツールを導入するにはコストも時間もかかります。このような理由から後回しにしてしまいがちなセキュリティの導入を統括してくれる機器が、UTM(Unified Threat Management=統合脅威管理)なのです。
実は、事務機器ねっとで取り扱っているコピー機メーカーの富士フイルムビジネスイノベーション、キヤノン、シャープでもUTMを販売しています。今回はメーカーごとのUTM製品をご紹介します。
<目次>
・FUJIFILMが販売しているUTM
・beat/basic ・beat/active ・beat/solo
・Canonが販売しているUTM
・キヤノン システムアンドサポート
・SHARPが販売しているUTM
・UTMソリューション(中小企業向け) ・UTMソリューション(小規模オフィス向け) ・UTMソリューションⅡ
FUJIFILMが販売しているUTM
富士フイルムが販売しているUTMは「beat(ビート)」です。beatのサービスは、安心・簡単・便利なネットワーク環境をワンストップかつ、低コストで実現し、導入された方が業務に集中できる環境を作ってくれます。beat-box(専用機器)をご契約後にお客様のオフィス等への設置、ユーザー数、事業所数、ご要望等に応じて3つの中から基本サービスを選ぶことができます。
beat/basic
次世代インターネット接続「IPoE」やクラウド基盤への接続に標準で対応しています。さらに複数の拠点間を接続して広域ネットワークを構築するVPNサービスやテレワークを支援するリモートアクセスなど、便利なオプションがあります。また、beat-boxは受信メールを迷惑メールデータベースと照合して高い精度の判定をしてくれます。
beat/basic | beat/active | beat/solo | |
ご利用ユーザー人数 | 100名程度〜 (大規模事業所向け) |
10名程度〜 (中規模事業所向け) |
5名程度〜 (小規模事業所向け・特定部門向け) |
主なニーズ・用途 | ・複数拠点間で通信したい ・クラウドサービスを使いたい ・IPoE接続をしたい |
・複数拠点間で通信したい ・多重化して災害に備えたい ・オプションは後で考えたい |
・1拠点のみで使用 ・運用をサポートしてほしい |
月額基本料金 | 19,800円/月 | 12,800円/月 | 6,800円/月 |
初期基本料金 | 60,000円 | 60,000円 | 40,000円 |
主な標準機能 | ・ファイアウォール・ウイルスチェック・迷惑メール判定・IPS(不正な通信対策) ・アプリケーション制御・ログ収集管理・各種レポート |
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・リモート監視・自動アップデート・コンタクトセンター・オンサイト保守 | |||
・ルーター機能 | |||
・クラウド接続(AWS) ・IPoE接続(低遅延回線対策) |
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主なオプション | ・リモートアクセスサービス・PCクライアントアンチウイルスサービス・利用者追加サービス・コンテンツフィルターサービス | ||
・IPoEサービス・box多重化・box追加サービス・VPN接続・クラウド接続サービス | ・ずっと安心ケアサービス |
Canonが販売しているUTM
キヤノンが販売しているFortiGate(フォーティゲート)は、UTMというものを初めて製造したパイオニアです。世界シェアNo.1という信頼もあり、事務機器ねっとのMFPコンシェルジェはもちろん、メンテナンスパーソンからも太鼓判を押されております。サポート体制もしっかり構築されているので安心して使用できるUTMです。
そのFortiGateの特長は、
・24時間365日体制でのリアルタイム保護。
・多彩なセキュリティ機能とネットワーク機能を一台に統合。
・暗号化通信スキャンなど、先進的な機能の即時導入。
・設置設定が容易で、他拠点展開もスムーズ。
・ユーザー数無制限のコストパフォーマンス。
などがあります。このような機能の中でも、さらにキヤノンがオススメしている3つの機能をご紹介します。
メール添付の実行ファイル削除
メールに添付されている実行形式(.exe)のファイルを検知し、自動削除を行います。ウイルスの攻撃によく利用されるという、PDFに偽装した実行ファイルも検出が可能です。
FortiSandbox Cloud
世界中のFortiGateから集められた怪しいファイルをクラウド上でスキャンし、自動的にワクチンを作成・配信します。脅威に対して、いち早くワクチンを受け取ることができるため、正規配信を待たずに脅威への新しい対策が可能です。
FortiCloud
FortiGateが記録した情報を安全にクラウド管理します。ログの長期保存や遠隔地からの管理画面操作、カスタムレポートの作成など、FortiGateを介して社内のネットワーク状況を管理できます。
FortiGateというUTMの中でも確立した製品というだけで安心ですが、キヤノンで提供しているFortiGateを購入すると、より強化されたセキュリティ機能をお客様にご使用していただくことができます。それが、キヤノンシステムアンドサポートです。
キヤノンシステムアンドサポート
日本企業をターゲットとするサイバー攻撃に対して、ラック社が提供する脅威情報データベース「JLIST」と連携し、日本国内で流行するサイバー攻撃への防御を強化した機能を提供しています。
このキヤノンシステムアンドサポートは、JLISTと連携したFortiGateであり、そのUTMを導入することで、元々FortiGateが持つワールドワイドで発生する脅威に対する遮断機能に加え、日本企業をターゲットとした最新の脅威を検知することが可能です。
SHARPが販売しているUTM
シャープのUTMは会社規模に合わせて、製品を分けて提供しています。シャープが提供しているUTMはCheckPointとFortiGateです。キヤノンでも提供されているUTM界のパイオニアであるFortiGateだけではなく、サイバー攻撃に強いとされるCheckPointも揃えています。
UTMソリューション(中小企業向け)
導入時、専任のスタッフにより、お客様のネットワーク環境に合わせた設置・設定を行います。運用してからは、電話によるお客様からの問い合わせにスタッフが対応するヘルプデスクやリモート保守があります。万が一の不具合の場合、ネットワーク利用に関する問い合わせなどに応じて訪問対応をしてくれるオンサイトハードウェア保守もあり、運用後も安心のサポートがたくさんあります。
レポートとは、「UTMは今このようにしてウイルスを防御しています」という稼働状況を表したものです。
定期レポートの構成は、
表紙・目次・総括 → ウイルス検知(上位ウイルス・上位スパイウェア・上位アドウェア)→ 迷惑メール(判定数)→ Webフィルター(ブロック人数)→ 不正侵入(検知数)
となっており、初年度のみ3ヶ月に4回、分かりやすい記載がされたレポートを提供してくれます。
<検知率の高いUTMを採用>
基本的なUTMの機能はバッチリ果たします。ウイルス・マルウェア対策や、Webフィルタリング、不正侵入検知/防御、アプリケーション制御、DoS攻撃も防いでくれます。
対象機種:FortiGate 50E、FortiGate 60F、FortiGate 80E、FortiGate 100E
UTMソリューション(小規模オフィス向け)
UTMの基本機能である、外部からのアンチスパムやアンチウイルスの攻撃を防御します。内部攻撃では、ボットに感染したパソコンを検出し、サーバと呼ばれる制御システム間の通信を遮断して被害を予防します。
<ネットワークの利用を制限>
URLのカテゴリ毎にWebアクセスの許可・禁止・制限の設定ができるURLフィルタリングや、8,000以上のWeb2.0アプリケーションや約25万ウィジェットを識別し、利用を禁止・制限する、きめ細かいポリシーをユーザーやグループごとに容易に作成することが可能になります。
<防御情報をリアルタイム配信>
脅威情報配信サービス「Threat Cloud」を使用しており、世界中にあるゲートウェイから収集した情報を元にゲートウェイに対して防御情報をアップデートするクラウドサービスです。
対象機種:CheckPoint BP-XICPシリーズ V80スタンダードモデル・CheckPoint BP-XICPシリーズ V80ハイスピードモデル
UTMソリューションⅡ
<外部の攻撃からパソコンを守るEPS>
アプリケーションの挙動を観察し、潜在的に有害な動作を行った場合にも迅速に阻止。被害の発生を食い止めます。
<最高レベルの検知性能>
エフセキュアのエンドポイントセキュリティによりセキュリティが強化されています。エフセキュアは過去8年間のAV-TEST(アンチウイルスソフトを評価する第三者機関)で6回「Best Protection Award」を受賞している唯一の企業です。
セキュリティクラウド上で判断できるので、パターンファイルが作成される前の未知のウイルスもブロックしてくれます。
対象機種:FortiGate 50E
富士フイルム・キヤノン・シャープの複合機との親和性も高いUTM製品をご紹介しました。UTMで有名なメーカーはFortiGateとCheckPointですが、この2社の製品はキヤノンとシャープが取り扱っていますね。複合機メーカーが販売しているUTMの中でも、キヤノンの「キヤノンシステムアンドサポート」は、独自に防御力を強化しております。
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