最古のコピー機はいつ、誰が、どうやって?コピー機の歴史ざっくり解剖!

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初めて作られた事務機器は、ジェームズ・ワットによって1779年に発明された複写機です。ワットは、インクが裏まで染み込みやすいとても薄い紙を使用し、その紙に別の紙を重ねて圧力を加えることで、紙から別の紙に内容を転写する方法を発明しました。ワットの複写機は完成し、20世紀まで多くの人に利用されていました。20世紀まで利用されていたということは200年もの間初期に考案された手法を使い続けていた訳で、ワットの発明の素晴らしさにとても驚きです!
ちなみに印刷機の発想を人類で一番最初に持っていた人物は、天才レオナルド・ダ・ヴィンチです…! ダ・ヴィンチが生きていた1452年〜1519年といえば、日本は室町・戦国時代。火縄銃に驚いていた頃です。
現在使われている複写機の種類には、大きく分けてジアゾ複写機(ジアゾ式複写機)とPPC複写機(plain paper copier、普通紙複写機)があります。現在ではほとんどがPPC複写機ですが、ジアゾ複写機も設計図面用(特にA2判以上の大判用紙)にも根強い需要があります。

ジアゾ複写機

ドイツで開発され、1951年にコピア(1979年にキヤノンが資本参加しました。)が、世界初の小型事務用湿式ジアゾ複写機「M型」の販売を開始しました。湿式、乾式、熱式の3種類があり、どの複写工程も、原稿と複写紙(感光紙)を密着させ、複写機内を通過させながら紫外線を照射します。この感光過程で、原稿の地肌部分に当たる複写紙上のジアゾ化合物を分解させることにより潜像を形成させます。現像後の複写紙の発色には青色、黒色等がありますが、青色が主流だったため、青焼きと呼ばれていました。そのため、ジアゾ複写機は青焼き複写機、青焼き機と呼ばれることがあります。

PPC複写機(普通紙複写機)

1938年にアメリカのチェスター・F・カールソンによって、後にゼログラフィと呼ばれる基本技術が発明されました。その特許を米ハロイド社(現在のXerox)が買い取り製品の開発を進め、1959年に世界初の事務用PPC複写機が開発さレました。その後、リコー、キヤノンなどからも製品が開発され、現在に至ります。ジアゾ複写機のことを青焼き複写機と呼ぶのに対して、PPC複写機のことを白焼き複写機、白焼き機と呼ぶことがあります。PPC複写機の一種であるカラーコピー機は、1970年にアメリカのスリーエム社が初めて発売。1972年には日立製作所が国産初の製品を発売しました。

ジアゾ複写機はジアゾ化合物の光分解を利用して複写する装置で、一般的な複写用としては1950年代後半から1960年代まで用いられました。冒頭のワットの発明から200年の時を経ても使い続けていたことに感服です。
1960年代後半から1970年代前半にかけては専用の感光紙を用いる電子写真(直接)方式による複写機が用いられ、1970年代後半からは普通紙にコピーする電子写真(間接)方式が用いられるようになりました。ようやく私たちがよく知る複合機の片鱗が見えてきました。電子写真方式は、光が当たると電気が発生する光導電現象と静電気による帯電現象を利用したもので、感光紙上に直接画像をつくる直接法と、普通紙に画像をつくる間接法があります。

仕組みに関して詳しくはこちら

複合機電子写真方式は一般に良質のコピーが得られ、事務機器複合機として用いられています。さらに、感光体とトナーが一体化されたカートリッジを交換することにより保守が容易になり、家庭でも使用されるようになりました。また2000年代に入って以降、複合機、インクジェットプリンター、イメージスキャナーなどの機能が一つにまとめられたデジタル複合機(MFP=Multi-Function Printer)が登場し、広く使われるようになりました。情報社会が加速しインターネットが当たり前の世界でも、セキュリティの安全性やクラウド機能を搭載した複合機はこれからも使い続けられるでしょう!

“事務機器ねっとコラム”監修者 プロフィール
大塚さん

複合機のメンテナンスエンジニアとして業界歴26年以上のキャリアから、フィールドエンジニアグループのマネージャーとして事業部を統括。凡そ4万5,000回以上の複合機メンテナンス実績があり、コピー機やプリンターを隅々まで熟知。お客様が抱えられている課題やお悩みに対して真摯に向き合ってサポートすることがモットー。これまでに培った多くの知見と経験を活かした有益な情報を発信いたしますので、少しでもお役立ていただけると幸いです。[富士フイルム・キヤノン・シャープ・エプソンの複合機メンテナンス許可認定] » 監修者インタビュー記事

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