あなたはAdobe社が開発しているアプリケーションを利用していますか?
パソコンでしか使用できなかったPhotoshopやIllustratorのフル機能を持つモバイル版が登場するとは想像していませんでした。App StoreでAdobeのアプリを検索するとたくさんのアプリが並びます。PhotoshopやIllustratorなど、有名なアプリは用途もご存じの方が多いと思いますが、馴染みのない名前のアプリはどのような目的で開発され、何ができるようになるのか分からないものも多いでしょう。もしかしたら用途を知らないだけで、利用してみると、あなたの活動の幅が広がるかもしれません。今回はモバイル版アプリの解説と使用感をレビューいたします。
<目次>
・Fresco
・Lightroom
・Photoshop
・Photoshop Express
・Photoshop Camera
・Adobe Capture
・Adobe Premiere Rush
・Adobe XD
・Adobe Aero
Adobe Illustrator: グラフィックデザイン
スマホ・タブレットAdobe ID 必要Illustrator iPad版はApple Pencilでアナログのように直接画面に描画できるため、外出先でも、オフラインでもデザインできます。ペンと紙で描くように自然で、精密なデザインが可能です。エフェクトを使ってグラフィックを引き立たせ、18,000種類以上のフォントや20以上ものカラーパレットを活用して作品を作っていきましょう。このアプリはAdobe Creative Cloudに含まれます。Illustratorを含むプランを利用しているCreative Cloudメンバーであれば無料でご利用いただけます。
実際に使用した感想
Adobe Fresco:絵画とデッサンのデザインアプリ
スマホ・タブレットAdobe ID 必要ライブブラシを使用して水彩画、油彩画の色のにじみや混ざり具合を精密に表現することができ、アナログでイラストを制作しているかのような「手描き感覚」を楽しむことが可能です。他にも、1,000種類以上のカスタムブラシを使用することができ、Photoshopのブラシも読み込めます。プロのイラストレーターの方や、趣味でイラスト作成を楽しんでいる方にもオススメの、アナログ表現を追求したスケッチアプリです。
実際に使用した感想
※Adobe FrescoはiPad専用アプリケーションで、iPhone、Androidでは使用することができません。
Adobe Lightroom:写真加工・編集・高画質カメラ
スマホ・タブレットAdobe ID 必要Adobe Photoshop Lightroomは、写真の撮影と編集が無料で活用できるフォトエディターです。Adobe Photoshop Lightroomの無料機能には写真編集・加工以外に、パーソナライズされたコンテンツ、無料のプリセットなどがあり、お気に入りの作家をフォローする機能ではLightroomで他のクリエイターと関わることもできます。
実際に使用した感想
Adobe Photoshop
スマホ・タブレットAdobe ID 必要Photoshop iPad版では、Apple Pencilやタッチ操作向けに設計された、よく使うツールを搭載しています。ガイドツアーやコーチマークを利用すれば、UIを使いこなすのも簡単です。また、簡単に共同作業者と共有して、コメントのやり取りができるようになりました。毎月リリースする新機能もあり、アプリ内の最新情報ページでリリース予定が確認できます。
実際に使用した感想
Photoshop Express 写真補正&加工アプリ
スマホ・タブレットワンタッチで写真を加工して、自分の好きなように、楽しく写真を作ることができます。Photoshop Expressには、無料のフォトエフェクトと編集機能が豊富に用意されています。境界線とテキストで写真のスタイルをカスタマイズしたり、色と画像を編集したり、写真コラージュを作成することができます。豊富なビューティーテンプレートから選択したメイクアップを、自分の顔の画像に適用することも可能です。
Photoshop Camera:写真加工・画像エフェクト
スマホ・タブレット有名なアーティストやインフルエンサーが考案した写真加工のレンズやフィルター加工はインスタ投稿などにピッタリです。Photoshopの写真編集や画像加工のスキルは必要ありません。自撮り写真だけでなく、食べ物や風景なども鮮やかに撮ることができます。AIテクノロジーを活用した自動色調補正やポートレート補正なども、タップやスワイプで簡単におこなえ、本格的な写真がアプリ1つで作れます。自分で作った食事も鮮やかに映えるため、お店のような仕上がりの写真を撮ることができます(笑)
Adobe Capture: クリエイティブキット
スマホ・タブレットAdobe CaptureではiPhoneやiPadのカメラで撮った写真や、作成したデザインやイラストをベクターグラフィックとして抽出することができます。フォントも簡単に取り込むことができ、変換したグラフィックやフォントはPhotoshop、Illustrator、Premiere Proなどですぐに使うことができます。1回のスワイプで、画像内のグラデーションを集めることが可能ですし、あなた好みの色彩が含まれる場所や物にカメラを向けると、理想通りのカラーパレットを作成できます。
Adobe Premiere Rush:ビデオ編集&動画作成
スマホ・タブレット出張先でiPhoneのカメラで動画を撮影し、撮ったものをPremiere Rushで軽く編集し、ホテルで別の日に撮った映像を組み合わせるというスマートな作業が可能です。また、アプリの名前にある「Rush(ラッシュ)」は、撮影状態確認のための、音声の入っていない編集の動画という意味があります。Premiere Proとは違い、プロレベルの編集ではなく、スキマ時間を使ってササッと作業するというコンセプトになっています。
Adobe XD
スマホ・タブレットAdobe XDは、Adobe Experience Design CCが正式名称になります。その名称の通り、Adobeが作り上げたPhotoshopやIllustratorで経験した機能よりも直感的な操作でデザインが可能です。リピートグリッド機能やアセット機能などを駆使すると、どのツールよりも早く作業が可能になります。UIや導線遷移を動的にシミュレーションでき、デザイン編集の面では基本的なパスの作成、透過、クリッピングマスク、テキスト挿入など、PhotoshopやIllustratorで使用していた機能が使えます。
Adobe Aero
スマホ・タブレット図形や植物などの素材を、標準機能で利用できるほか、あなたが作成した素材も使用できます。AeroはAdobeが提供するCreative Cloud以外のクラウドサービスにも対応しています。OneDriveやDropboxに接続することで、保存していた素材をスムーズにインポートすることが可能です。直感的にARコンテンツを制作できるため、高度なプログラミングなどの専門知識は必要ありません。現実世界に素材を配置して、動作を設定するだけであなただけのARコンテンツが創れます。
Behance クリエイティブポートフォリオ
スマホ・タブレット世界中のクリエイターによる作品を検索できます。クリエイティブ分野および業界全体で、数百万のプロジェクトを検索して閲覧することが可能です。
グラフィックデザイン・フォトグラフィ・イラスト・インタラクションデザイン・モーショングラフィック・建築 / 設計・製品デザイン・ファッション・広告・美術・工芸品・ゲームデザイン・サウンド・その他
気軽に多くのクリエイター作品と関わることができるので、私の作品も投稿してみようかなと思わせてくれます。
Adobe Creative Cloud
スマホ・タブレット外出先からフォントのインストール、ファイルの管理、チュートリアルの表示、アプリ検索を行うことができます。どこにいても、さまざまなデバイスからアクセスが可能です。Creative Cloudに保存した作品をダウンロード、共有、プレビューができ、Photoshop、Lightroomの写真、ライブラリ、クラウドドキュメント、PDF、XD のプロトタイプ、モバイル作品などをオンラインでもオフラインでも表示が可能です。
Adobe Creative Cloud Express
スマホ・タブレットSNSへ投稿するための写真を見栄え良く加工したい、簡単なチラシなどの販促物を作成したい、画像のサイズを変更したい、動画のサムネイル画像を手軽に作成したい…といった比較的単純な作業をするために作られたアプリです。ワンクリックで画像の背景を削除するといった「Photoshop」機能や、生産性を高めるために「Adobe Acrobat」からPDFを変換して書き出す機能も搭載しています。
Adobe Spark Page(2021年12月にAdobe Creative Cloud Expressに改称されました。 )
スマホ・タブレット好きなレイアウトを選択すると、Adobe Spark Pageが自動で作成してくれます。ゴージャスなフォント、カラー、雑誌スタイルのデザインを簡単に組み込むことができるため、専門的なデザイン経験は必要ありません。「いますぐ寄付」「ボランティア」「詳細」などのボタンを作成して、リンクボタンを作ることができ、無料でお試しいただけます。
Adobe Spark Video(2021年12月にAdobe Creative Cloud Expressに改称されました。 )
スマホ・タブレットビデオクリップを簡単に追加し、トリミングして、ソーシャルメディアでビデオを目立たせることができます。元々入っている画像から選択するか、独自の写真を追加してビデオを作成します。サウンドトラックもあなたの好きな曲をiTunesから選択することも可能です。簡単な操作のため、デザインや動画制作の経験は必要ありません。
Adobe Captivate Prime
スマホ・タブレット企業や学校などの多くの人が閲覧できる学習プラットフォームです。AIを利用し、検索したユーザーと関わりのある学習を提案してくれます。
Adobe Scout
スマホ・タブレットAdobe Scoutモバイルアプリは、コンピュータプログラムが実行される様子を監視・記録し、プログラム中の各箇所の動作順や実行時間などを集計・解析する、デベロッパー用のアプリです。このアプリをインストールしてから実行し、アプリケーションをプロファイリングします。
コードサンプルによって、アプリケーションのどこに時間がかかっているかを表示する機能があります。私はエンジニアではないので、詳しいレビューはできません、ごめんなさい!
Adobe Presenter
スマホ・タブレットAdobe Presenterは、eラーニングコンテンツとプレゼンテーションを作成するためのソフトウェアツールです。Adobe Presenterは、Microsoft Officeスイートの一部の Microsoft PowerPointアプリのためのプラグインです。Adobe Presenterをインストールすると、PowerPointからこのアプリケーションにアクセスすることができます。音声や動画を使用して PowerPoint プレゼンテーションの効果を向上させ、クイズやアンケートを PowerPoint内で追加できます。
Adobe Social:コンテンツワークフロー
スマホ・タブレットFacebookやTwitterなどのSNSへ同時に投稿したり、スケジュール投稿、役割別の投稿者管理などができます。特定のターゲットに向けての投稿が可能です。
Adobe Experience Manager Forms
スマホ・タブレットAdobe Experience Manager FormsはWebサイト、モバイルサイト、店舗内スクリーンなど、あらゆるデジタル媒体に対応したCMS(コンテンツ管理システム)です。お客様が登録してくださった顧客情報をスムーズに管理することができます。部署や部門が細かく分かれている大企業に適した構成になっています。こちらは、ユーザーネーム、パスワード、サーバーURLが必要です。
Adobe Comp CC
スマホ・タブレットぽんっと思い浮かんだアイディアや、紙にスケッチしていたアイディアを、ラフレイアウトに描き起こすことができます。写真、テキスト、シェイプ、フォントなど、素材をたくさん使ってアイディアを形にすることが可能です。ワイヤフレームを、Photoshop、Illustrator、InDesignなどに送信して、調整や仕上げもできます。以下のアプリとともにCompを使ってみてください。(Photoshop・Illustrator・inDesign・キャプチャ・Photoshop Mix・Photoshop Fix)
Adobe Digital Editions
スマホ・タブレットiPad、Mac、PC上のすべての Adobe DRM(※)保護付き電子書籍のリーダーです。Adobe Digital Editionsはダウンロードも使用も無料、さらに邪魔な広告が一切ありません。Adobe Digital Editionsを使用すると、EPUB書籍も PDF書籍もオンライン、オフラインの両方で読むことが可能です。 お気に入りのパッセージを強調表示し、内蔵のブックマーク機能でメモを追加することもできます。
※…「デジタル著作権管理」の意味。 第三者によるデジタルコンテンツの無制限な複製、再生、閲覧、視聴、改変、印刷、流通を制限・防止する著作権の管理技術のことです。
Adobe Acrobat Reader: PDF書類の管理
スマホ・タブレットAdobe Acrobat Readerは、外出先でもドキュメントにすぐアクセスが可能なPDFを管理できるアプリです。6億3,500万回以上もインストールされている、PDFビューア「Adobe Acrobat Reader」モバイル版アプリをダウンロードすると、ファイルをオンラインで保存したり、場所を問わずPDFファイルの閲覧が可能です。またAdobe Acrobat Readerでは、PDFドキュメントの表示・共有、注釈・電子署名の追加もできます。Adobe Acrobatのサブスクリプション版を購入すれば、テキストや画像を編集することもでき、他のファイル形式への変換/書き出しやPDFの作成、結合、整理などPDFの編集の幅が格段に広がります。無防備のPDFを保護してくれるAdobe Acrobat DCは、大事なPDFを守ってくれるため、セキュリティが気になる方にはオススメです。
あなたが会議の資料やプレゼン資料のデータを書き出す際、基本的に使用するファイル形式はPDFでしょう。ペーパーレス化も進み、用紙での印刷は少なくなりました。そして、資料はPDFで閲覧することが多くなったかと思います。お取引先とZoomやMicrosoft Teams、Google Meetなどでのオン...
Adobe Scan: OCR付スキャナーアプリ
スマホ・タブレット買い物した際のレシートや、電気やガスの公共料金の紙、ミーティングで使用したホワイトボード、スーパーのチラシ等、残したい文書や資料を気軽にスキャニングできる便利なアプリです。普通のカメラで紙文書や広告を撮影すると、どうしてもレンズと撮影する角度によって歪みが出てしまいます。その歪みを補正してくれるのがカメラ撮影とスキャニング撮影の違いです。コピー機やスキャナーと同じくらい、スマホのカメラ機能とアプリは進化しているため綺麗に取り込むことができます。そしてAdobe Scanは、スキャニングしたドキュメントの中の文字を自動で解析しテキストにするOCR機能が付いています。
Adobe Sign
スマホ・タブレットAdobe Signは、文書やフォームに自分で電子サインができるだけでなく、あなた以外の仕事に関わる方に送信して署名を求めることも可能です。署名されたかどうかをリアルタイムで追跡でき、その場で直接署名をもらうこともできます。オフラインでも作業でき、オンラインに戻るとデータが自動的に同期され更新されます。
※Adobe Fill & Signとは違い、写真は撮ることができません。
Adobe Fill & Sign
スマホ・タブレットAdobe Fill & Signでは、フォームの入力、署名、送信を素早く行うことが可能です。紙の契約書や署名欄のある書類の写真を撮り、スマートフォンやタブレットで入力することもできます。ちなみに写真を撮るという機能はAdobe Signにはありません。そして電子サインをして送信ができるため、印刷やファックスは必要ありません。ペーパーレスに貢献するアプリです。
Adobe Analytics ダッシュボード
スマホ・タブレットAdobe AnalyticsはGoogle Analyticsと同じく、調査したいサイト内の検索キーワードなどの計測をすることが可能です。また、主要業績指標を掘り下げ貢献要因を絞り込み、それらに焦点を当てた比較によりビジネスの状態を監視することができます。
前提条件
・Adobeアナリティクス資格情報
・Analysis Workspaceを使用して作成(または共有)されたスコアカードへのアクセス権
Adobe Advertising Cloud
スマホ・タブレットAdobe Advertising Cloudは、お客様がディスプレイ広告、ビデオ広告、ネイティブ広告、モバイル広告、オーディオ広告、検索広告、コネクテッド TV 広告などの広告キャンペーンを計画、購入、管理、測定、分析、最適化し、広告テンプレートを活用して関連性の高い広告コンテンツをエンドユーザーに配信できる、クロスチャネルプラットフォームになります。
Adobe Connect New
スマホ・タブレットトレーニング、Webセミナー、会議をより多くの人々に安全に配信が可能なアプリとなります。セミナー実施にとどまらず、部署を超えた共同のタスク運用がスムーズになったり、顧客とのやりとりが簡単になったりと、幅広く利用できます。iOS、Androidデバイスから作業に参加できますし、専用アプリをダウンロードしなくても利用できるため顧客にひと手間をかけてもらう必要がなくなる便利なアプリです。Adobe Connectは、Web会議製品の中でもその柔軟性・拡張性に定評があります。自社の状況にあわせて付加機能を選択すれば、より活用の幅を広げられること間違いありません。基本的に海外対応のため、ドイツ語、フランス語、英語の表記になります。
Adobe Account Access
スマホ・タブレットスマホを使用して本人確認をおこなうため、ログイン時にAdobeパスワードを入力する必要がなくなります。Adobeにログインすると、携帯電話でのサインインを承認するよう求めるメッセージが表示されます。タップすると、確認がAdobeに返され、安全にサインインができます。
以上、Adobeのアプリ30種をご紹介いたしました。学習プラットフォームやアナリティクスなど、専門な知識がなければ使用することが難しいアプリもありましたが、Photoshop Cameraやモバイル版Lightroom、XDなど、専門的な知識はいらず、直感的操作ができるアプリは、幅広い方に使いやすいと思います。筆者も手始めにPhotoshop Cameraをダウンロードしてみましたが、背景に適用させるフィルターが綺麗で写真を加工するには最適だと感じました。
あなたも何か気になるアプリはありましたか? Adobe製品はプロフェッショナル向けだと難しく身構えず、個人の方でも軽い気持ちでダウンロードしてみてはいかがでしょうか?
事務機器ねっとには、アドビシステムズ社のCertified Sales Professionalの有資格者も配しております。これにより当社はAdobe社のCertified Resellerとして認定され、AcrobatDCをはじめとするAdobe Creative Cloud製品も提供可能です。モバイルアプリでお試しして、PCにもダウンロードしたい、Adobeのアプリが気になるという方は事務機器ねっとにご相談ください。
チラシのデザインや会議資料などを作成する際、Microsoft WordやPowerPointをはじめ、最近ではGoogleドキュメントやスライド等を活用されるのが一般的かと思います。しかし、機能性や意匠性が高く、かつ高品質な販促物を作成したいと思われたことがある方には、プロのデザイナーやクリエイタ...