建設業での複合機の活用事例!建設業におすすめの複合機3選も紹介

建設業で複合機を導入する際は、一般のオフィスとは異なる機能や性能が求められます。特に、設計図や施工図を頻繁に扱うため、大判サイズへの対応や現場環境に対応できる特殊用紙への印刷性能が欠かせません。
本記事は、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに、建設業が複合機を選定する際の重要なポイントと、具体的な活用事例を詳しく解説します。
建設業が抱える複合機の悩み
建設業では、図面や点検票といった大量かつ大型の印刷物を日常的に扱う必要があります。加えて、現場では汚れや水濡れといった過酷な環境下での運用も求められるため、一般的なオフィス用複合機では対応しきれないケースも多くあるでしょう。
たとえば以下のような課題が挙げられます。
- 大型図面を自社で印刷できず、外注によるコスト増
- 書類の手動処理が多く、作業時間がかかる
- 紙のFAX受信による情報管理の煩雑さ・紛失リスク
これらの悩みを解消するには、建設業の実務に即した機能を持つ複合機を選定することが重要です。
建設業で複合機を導入する際に意識すべきポイント
建設業が複合機を導入する場合は、業務に合った機能を搭載した機種を選ぶ必要があります。建設業は、図面や資料の出力が頻繁に行われる業種のため、用途に適した用紙サイズへの対応力や印刷速度の高さは不可欠です。
また、大量の書類を効率よく処理できる機能の有無も、選定時に意識すべき要素に含まれます。業務内容や現場で求められる要件を踏まえ、十分な機能を備えた複合機を選ぶことで、作業効率化とコスト削減の実現が可能です。
ここでは、建設業で複合機を導入する際に意識すべきポイントについて詳しく紹介します。
出力機能は大型サイズに対応しているか
建設業が複合機を選定する際、大型サイズへの対応状況を確認する必要があります。一般的なA4やA3に加え、設計図や施工図に用いるA2などの大型図面を扱う機会が頻繁にあるためです。
これらの大型サイズに対応可能な複合機は限られているため、事前に機種ごとの対応範囲を明確に把握しなければいけません。
A2サイズ対応機種を導入すれば、外注による余分なコストを抑え、図面の迅速な共有が可能となるでしょう。自社が普段扱う図面サイズを明確に確認したうえで、導入機種を決定しましょう。
ADF機能はあるか
複合機導入時は、ADF機能搭載の確認が必要です。ADF機能とは、自動原稿送り装置を指し、複数枚の原稿をまとめてコピーやスキャンする際に役立ちます。建設業では、図面や報告書、点検票など、大量の資料を取り扱う頻度が高く、1枚ずつ手作業でコピーすると膨大な時間と手間が発生します。
この機能が備わっていれば、原稿をセットするだけで自動処理が進むため、業務負担が軽減されるでしょう。人員や時間を効率的に運用したい建設業にとって、ADF機能搭載の複合機は必須の選択肢といえます。
【関連記事】プリンターのADF機能とは?メリット・デメリットも紹介
特殊用紙への対応力は十分か
建設現場では、印刷物が屋外や粉塵の多い過酷な環境にさらされることが多く、一般的なコピー用紙では破損や劣化が起きやすくなります。そのため、耐水紙・耐油紙・耐熱紙・硬質紙などの特殊用紙に対応できる複合機であることが重要です。
たとえば、耐水紙は雨天時の屋外作業でも破れにくく、水に濡れてもインクがにじまず、図面や点検表を確実に使用できます。耐油紙や耐熱紙は油分や高温の環境に強く、現場掲示物や安全標識に適しています。また、硬質紙のような強度の高い用紙は長期間の掲示や取り扱いに適しており、破れや変形を防げるでしょう。
複合機を選ぶ際は、こうした特殊用紙への対応力が機種ごとに異なるため、プリンターメーカーの「対応用紙リスト」をあらかじめ確認し、自社の現場ニーズに合った用紙が使用可能かどうかを確認することが大切です。
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建設業での複合機の活用事例3選
建設業では、複合機を導入するだけでなく、現場業務や管理業務で効果的に活用する必要があります。図面や点検票の印刷頻度が高く書類管理も多いため、業務効率化につながる活用法を把握しておくことが重要です。
現場環境に適した特殊な用紙を利用したり、複合機が持つ省コスト機能を利用したりすることで、より業務効率を高められます。ここから、建設業における複合機の具体的な活用事例を3つ詳しく紹介します。
現場での図面や点検票の印刷
建設業の現場では、耐水紙など耐久性の高い特殊用紙を活用した印刷がおすすめです。建設現場は、土や水、ほこりなどの汚れが頻繁に付着する環境のため、通常の用紙では印刷物がすぐに使えなくなります。
耐水紙を使用すれば、水濡れや泥汚れに強く、汚れが付着しても軽く払い落として問題なく使用可能です。さらに、文字の滲みや用紙の破損が防げるだけでなく、再印刷の手間や費用も削減できます。
こうした特殊用紙を複合機で常用すれば、現場作業の迅速化と経費削減を同時に実現でき、作業現場での運用性が大幅に向上します。
印刷のコストを削減
建設業で大量の図面や資料を印刷する場合、複合機の機能を活用した出力コストの抑制が重要です。カラーや片面のみで印刷を続けると、印刷量に比例してランニングコストが増加するため、複合機に搭載された省コスト機能を積極的に利用する必要があります。
例えば、両面印刷で紙の消費量を半分に削減し、白黒やエコプリント機能を併用するとトナー消費量も最小限に抑えられます。
これらの機能を適切に運用すれば、印刷経費を効率的に抑えられ、利益率の改善にもつながるでしょう。建設業のような印刷頻度が高い業種ほど、コスト削減施策を導入するメリットは大きくなります。
【関連記事】 コピー機を使った両面印刷・両面コピーの流れや注意点を解説
FAXのデータ化利用で情報紛失を防ぐ
複合機を利用してFAXの受信をデータ化すると、書類の紛失や情報漏洩のリスクを大幅に軽減できます。建設業界では、納品書や請求書など重要な書類をFAXで受け取ることが多く、紙で管理すると紛失や個人情報の漏洩リスクが伴います。
しかし、複合機のFAX受信データ化機能を利用すれば、紙での管理が不要となり、書類管理の安全性が向上するでしょう。電子データとして管理されるため、紛失リスクが極めて低く、検索性にも優れています。
また、保管スペースの削減やペーパーレス化にもつながり、オフィスの環境改善にも寄与するでしょう。複合機のFAX機能を活用したデジタル管理は、安全かつ効率的な書類管理を実現します。
建設業におすすめの複合機4選
建設業での複合機選定では、現場やオフィスの特性に応じた機能を備えた機種が必要です。
ここでは、建設業の業務改善に適した性能を持つ複合機を4 機種紹介します。
シャープ BP-70C55
シャープ BP-70C55は、快適な操作性と優れたセキュリティ性能を兼ね備えた複合機です。クラウドサービスに接続でき、使用頻度の高い情報をワンタッチで簡単に呼び出せます。場所を問わず業務に集中できる環境を提供できる点も大きな特長です。
第三者機関であるKeypoint Intelligence社によるセキュリティ評価「Device Penetration Testing」に合格しており、安全性の高さが評価されています。公益財団法人日本デザイン振興会主催の「2022年度 グッドデザイン賞」を受賞したことから、デザイン性にも優れています。建設業で求められる安全性・操作性・デザインを備えたおすすめの機種です。
シャープ BP-60C26
シャープ BP-60C26は、高い操作性と充実した機能を備えた複合機です。操作画面には10.1インチのフルフラットパネルを採用し、直感的でわかりやすい操作が可能です。AIを活用したシンプルスキャン機能が搭載されているため、設定の手間なく最適な原稿処理が実現します。
さらに、タッチレスのリモート操作アプリを活用すれば、感染症対策にも効果的です。オプションでウイルス検知キットを導入すると、機器や接続デバイスへのウイルス感染も未然に防げます。また、クラウドコネクターを利用し、現場とのスムーズな情報共有を行える点も、建設業における大きなメリットです。
キャノン imageFORCE C7165F Pro
キャノン imageFORCE C7165F Proは、高速処理と印刷品質に優れた複合機です。精細な文字や細い線を高品質で印刷でき、図面や設計資料を正確に表現できます。カラーとモノクロともに毎分65枚の印刷速度を誇り、電源オンから約6秒、節電モードからでも約7秒で印刷が可能です。
また、ファーストコピータイムはカラーが3.7秒、モノクロが2.7秒のため、印刷待ちのストレスも軽減できます。営業活動で使用する資料作成の品質向上や業務の迅速化を図れるため、印刷の品質とスピードを両立させたい建設業に最適な機種です。
富士フイルム ApeosWide 3030 MF (Model-2R)
富士フイルム ApeosWide 3030 MF (Model-2R)は、大判図面の高速出力と精細な印刷を両立するA0対応のモノクロ広幅複合機です。エンジニアリング分野や建設現場での設計図面・資料印刷業務を支えるセンターマシンとして最適で、設計図の小さな文字や細線も高精度に出力できます。
印刷速度はモノクロ12枚/分、ファーストコピータイムはA0サイズで25秒とスピード感ある出力が可能です。カット紙とロール紙の両方に対応し、ファン折り・クロス折り・耳折りなど多彩な後処理機能を搭載。標準フォルダー・シンプルフォルダーを活用すれば、長尺用紙のジャバラ折り(最大30回・6mまで)やA4サイズへの折り畳みができ、他部門や関連会社への図面配布をスムーズに行えます。
なお、FAX機能・ADF(自動原稿送り装置)・カラー印刷には非対応であり、プリント速度も一般的なオフィス複合機と比較すると抑えめですが、その分大判図面の精細出力に特化した機種です。
まとめ
建設業で複合機を導入する際は、業務内容や現場環境に合った機種選定が重要です。特に、図面や点検票の出力頻度が高ければ、大型サイズへの対応や耐水紙の活用が業務効率化に大きく貢献します。
また、自動原稿送り装置(ADF)の機能を備えた複合機を選べば、大量の書類を効率よく処理でき、人件費や作業時間の削減につながります。印刷に関しても、両面印刷やエコプリントを積極的に利用すれば、コストを大幅に抑えられるでしょう。さらに、FAXの受信書類を電子データで管理すれば、書類紛失や情報漏洩の防止に役立ちます。
本記事は、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに提供しています。
複合機の選定・導入に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者

株式会社庚伸 『事務機器ねっと』 オフィスサポートディビジョン
フィールドエンジニアグループ |
シニアマネージャー
大塚 義美
複合機メンテナンス許可認定
FUJIFILM/Canon/SHARP/EPSON
経歴
複合機のメンテナンスエンジニアとして業界歴26年以上のキャリアから、フィールドエンジニアグループのマネージャーとして事業部を統括。凡そ4万5,000回以上の複合機メンテナンス実績があり、コピー機やプリンターを隅々まで熟知。お客様が抱えられている課題やお悩みに対して真摯に向き合ってサポートすることがモットー。これまでに培った多くの知見と経験を活かした有益な情報を発信いたしますので、少しでもお役立ていただけると幸いです。