起業で複合機(コピー機)を導入する方法と選び方!リース・レンタル・中古購入を比較

起業する際に業務環境を整えるうえで、複合機(コピー機)は欠かせない設備のひとつです。その導入方法には新品購入の他に、リース・レンタル・中古購入という選択肢があり、それぞれ初期投資や月額コスト、契約の柔軟性などが異なります。そのため、自社の事業規模や資金計画に応じて適切に判断することが重要です。
本記事では、起業時に最適な複合機導入方法を選ぶためのポイントを、各方式のメリット・デメリットとともに整理します。業者を選定する際に重要な視点や、初期の安定した運用を支える具体的なポイントについても解説するため、導入を検討する際の参考にしてください。
起業時に複合機(コピー機)が必要なケース

起業したばかりの時期に、複合機は紙媒体とデジタルを接続するための重要な業務基盤となります。見積書や請求書の印刷だけでなく、契約書・領収書のスキャン保存、取引先とのFAX対応、本人確認書類の両面コピーといった業務を一台で処理できる点が大きな魅力です。電子化と書類保管の手間を大幅に削減できるため、起業の際には優先的に導入を検討すべき設備といえるでしょう。
導入形態については、事業の状況に応じた選択が重要です。たとえば、仮オフィスやイベント出店、短期プロジェクトのような期間限定の利用では短期レンタルが適しています。一方、オフィスや事務所などの拠点を構える場合は、リースや中古購入を軸に、コスト面と運用面のバランスを考慮した設計が良いでしょう。
起業時に知っておきたい複合機(コピー機)導入の方法と選び方

複合機を導入する際には、リース・レンタル・中古購入という3つの方法があります。選択する方法によって、初期投資の額や毎月の支出、契約条件の柔軟性、保守体制の内容などが異なるため、方法選びは特に重要です。
自社の規模や複合機の利用頻度に適していない方法を選んでしまうと、本来は必要なかったはずのコストが生じたり、業務の効率を低下させたりする恐れがあります。
以下では、それぞれの導入方法の特徴を比較しながら、メリットとデメリットの両側面を見てみましょう。
| 導入方法 | メリット | デメリット |
| リース | ・初期費用が抑えられる ・最新機種を利用できる ・経費として計上可能 |
・所有権はリース会社にある ・原則として途中解約できない ・総額が購入より割高になる |
| レンタル | ・契約期間を自由に設定可能 ・与信審査が不要 ・短期的な利用に最適 |
・長期利用の場合は割高になる ・最新機種の選択肢が少ない ・搬入と搬出に費用がかかる |
| 中古購入 | ・本体価格が安い ・与信審査不要で 導入可能 |
・保守費用が高くなる傾向がある ・部品供給の終了により修理できない場合がある |
複合機(コピー機)をリースで導入する場合
複合機(コピー機)のリース契約は、リース会社が複合機を購入し、それを利用者が月額料金を支払って利用するという形式です。初期費用がかからずに最新機種を利用でき、支払った費用は経費として計上可能であるため、会社の資金繰りの安定化に寄与します。
ただし、契約期間中の途中解約は原則として認められず、途中解約する場合には違約金等が発生する可能性がある点がデメリットです。また、長期間にわたって利用する場合は、利用総額が中古購入費用を上回るケースもあります。
そのため、資金を温存しながら最新機種を導入したい場合には有力な選択肢ですが、契約期間や費用対効果については慎重な検討が求められるでしょう。
リース契約のメリット
リース契約における最大の利点は、初期負担を抑えつつ最新の複合機(コピー機)を導入できる点にあります。契約開始の際にまとまった現金を用意する必要がなく、定額のリース料によって費用管理がしやすい点が大きなメリットです。
また、リース料金は経費として計上できるため、節税効果も見込めるでしょう。なお、基本的に保守契約は別途加入が必要です。故障対応や消耗品管理の負担を軽減したい場合は、契約内容を確認しておきましょう。
複合機のリースは、創業して間もない企業が限られた資金を広告戦略や人材確保に振り向けながら、最新機種を活用した場合などに適した方法といえるでしょう。
リース契約のデメリット
リース契約では、長期的な視点で考えた場合に、費用が割高になる点に注意が必要です。リース契約において複合機の所有権はリース会社にあり、契約期間中の解約も原則として不可で、利用総額が本体購入費用を超えてしまう場合があります。
資金繰りの安定に関してはメリットが大きい一方で、長期的なコスト が増える 点を認識する 必要があります。
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複合機(コピー機)をレンタルで導入する場合
レンタルは、中古の複合機を短期間だけ借りて利用する仕組みです。1日単位から数か月単位まで、利用期間を柔軟に設定可能で、急な業務拡大やイベントでの利用といった一時的なニーズに対応できます。レンタルの場合は与信審査が不要なため、使いたい場面ですぐに導入できる点が魅力です。
しかし、レンタル料金を月額換算するとリース料金や本体購入の場合よりも高額になりやすく、長期的な運用には向いていません。また、利用 機種の選択肢が限られている点や、搬入・搬出の費用が別途発生する点も考慮しておく必要があります。
レンタルのメリット
複合機のレンタルは、短期利用や柔軟性を重視する企業にとって適しています。1日単位や数か月単位で期間を自由に設定できるほか、途中解約も可能です。
契約の際に与信審査が不要なため、創設から間もない企業でも利用しやすい仕組みになっています。展示会における資料印刷や期間限定のプロジェクトなど、一時的な需要に対応する際に有力な選択肢です。
レンタルのデメリット
リースと比較して月額費用が高く、数年単位で利用すると大きなコスト差が生じるため、レンタルは複合機を長期間にわたって利用する場合は向いていません。
また、最新機種を選べない場合が多く、印刷速度や機能面で制約を受ける可能性があります。搬入・搬出費用がレンタル料金とは別に発生するため、トータルのコストが膨らんでしまう点も考慮すべきです。常設のオフィスで長期間利用するのであれば、レンタルよりリースや購入の方が適しています。
複合機(コピー機)を中古購入で導入する場合
中古の複合機を購入するのであれば、新品を購入する場合と比較して本体価格が大幅に安くなるため、初期費用を抑えて導入できるでしょう。購入費用としてある程度まとまった金額が必要になるものの、リースやレンタルのような継続的な支払いが発生しないため、長期的に考えると費用を抑えられる点が特徴です。
中古購入の場合、所有権は購入者にあり、契約上の制約が少ないため審査不要ですぐに導入できます。資金に余裕があり、総コストを抑えたい企業にとっては適していますが、部品供給が終了した機種は修理ができず保守契約の費用がかさむ可能性がある点には注意が必要です。
中古購入のメリット
中古購入の魅力は、本体価格が大幅に安いため、初期費用を抑えられる点にあります。新品を購入するよりも安く済むだけでなく、リースやレンタルのように継続的な支払いが発生しない点もメリットです。
また、与信審査が必要ないため、信用情報の審査に通りにくい設立直後の企業にとっても使いやすい選択肢といえるでしょう。資金繰りを重視しつつ、業務に必要最低限の機能を持つ複合機を、すぐに確保したいという場合に適しています。
中古購入のデメリット
中古複合機の購入では、保守や修理のリスクを抱える点が課題です。メーカーの部品供給が終了している機種では、故障した場合に修理が困難で、保守契約も新品より高額になる傾向があります。
また、中古市場では製品の性能や品質にばらつきがあるため、信頼できる業者から購入することが重要です。業務量の多い企業が不具合の多い中古複合機を導入してしまうと、故障によって業務が滞るリスクが高まります。
総じてランニングコストの面で費用負荷がかかることを念頭に入れる必要があります。
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起業時の複合機(コピー機)導入で失敗しないための業者選びのポイント

複合機を導入する際は、契約方法や機種の選定だけでなく、取引する業者の信頼性も影響します。導入後にトラブルが発生すると業務が停止するリスクがあるため、どの業者を選べば良いのか、何を基準に選ぶべきか、不安を抱える方も多いでしょう。
ここでは、複合機の業者選びで失敗しないために、押さえておくべきポイントを3つ紹介します。
幅広い選択肢がある業者を選ぶ
複合機を導入する際には、取り扱い機種の選択肢が多い業者を選ぶことが重要です。選べるモデルが限られている業者の場合、自社の用途や規模に適さない機種を提案される可能性があります。
そのため、ビジネス用途に合った機器を選ぶためには、ある程度の機種バリエーションを確保している業者を選ぶのがおすすめです。月間の出力量が少ない企業にはコンパクトな機種を、多い企業には高速機種を、といった柔軟な提案ができる業者を選ぶのが良いでしょう。
メンテナンス体制が整った業者を選ぶ
初期費用の安さだけでなく、導入後のアフターフォローが充実しているかどうかも重要な判断基準です。複合機は導入後も故障やトラブルが発生する可能性があり、保守対応が遅れると業務が停滞するリスクがあります。
そのためメーカー直販やメーカー正規代理店など、全国にサービス拠点を持ち、トラブル時の復旧対応が迅速な業者を選定することが大切です。修理依頼から迅速に対応できるサポート体制が整っている業者であれば、業務の停滞を最小限に抑えられます。
提案価格が相場に合っているかを確認
業者を選ぶ際には、提案された価格が相場と大きく乖離していないかどうかを確認することが重要です。他社と比較して提案価格が適正かどうか、営業担当者に確認する必要があります。
過度に安い提案には、保守内容の不足や機種性能の制約が潜んでいる可能性があり、「安かろう悪かろう」にならないよう注意が必要です。安価ならその理由が合理的かどうかを判断基準とし、納得できる説明が得られるかどうかを確認しましょう。
関連記事:複合機・コピー機の価格相場は?購入・リースそれぞれのメリット・デメリットも紹介
起業時の複合機(コピー機)導入に関するよくある質問
複合機の導入を検討する際、多くの方が直面するのは契約方法や費用に関する不安ではないでしょうか。リースやレンタルという選択肢について聞いたことがあっても、実際に支払いや解約条件を理解できていないと、想定外の負担を抱える可能性があります。
また、業者選びで判断を誤ると、長期的な運用に支障をきたす場合もあるでしょう。ここでは、起業時の複合機導入に関する質問に回答します。
起業時に複合機をリースで導入する場合、本当に初期費用はかかりませんか?
リース契約では、まとまった初期費用を準備する必要はありません。本体料金や搬入・設置にかかる費用は、リース期間に分割されて月額料金に組み込まれる仕組みになっているからです。
購入のように一括で大きな資金を用意する必要がないため、起業直後で事業運営に資金を優先投入したい企業にとって、利用しやすい選択肢といえます。
レンタルとリースの違いは何ですか?どちらを選ぶべきですか?
レンタルは短期間の利用に向いており、1日単位から数か月単位で利用できる柔軟性が特徴です。途中解約も可能であるため、利用期間があらかじめ決まっていない場合は特に重宝するでしょう。
一方、リースは長期契約を前提としており、最新機種を安定的に使える反面、契約期間中の解約が原則不可な点に注意が必要です。
これらを踏まえて、展示会などの一時的な利用ではレンタルが、数年単位の継続利用を見据える場合はリースが適しています。自社の利用スタイルを見極めて、それを基準に判断することが重要です。
業者を選ぶ際に確認すべきポイントは何ですか?
信頼できる業者かどうかを判断するには、以下3つの視点が重要です。
まず、幅広い選択肢を持つ業者は、自社の用途に応じた適切な提案ができます。次に、メンテナンス体制が整っている業者であれば、故障時の業務停滞を最小限に抑えられるでしょう。そして、提示された価格が相場と乖離していないかを確認することで、過剰な費用負担も避けられます。
業者選定の際には、複数業者から見積もりを取って比較することも有効です。
まとめ
複合機の導入で最適な選択を行うためには、初期投資・月額費用・契約条件等を事業規模や資金計画に照らして整理することが重要です。リース・レンタル・中古購入には、それぞれメリットとデメリットがあるため、自社の利用目的や利用期間を見据えたうえで導入方法を慎重に選定する必要があります。
業者選びの際は、機種選定力・保守体制の充実度・価格の適正性を確認することで、導入後のトラブルを極力避けられます。それでも判断に迷う場合は、専門業者に相談するのも有効な手段です。
本記事の内容は、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに提供しています。複合機の選定・導入に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。
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この記事の監修者
株式会社庚伸 『事務機器ねっと』 オフィスサポートディビジョン
フィールドエンジニアグループ |
シニアマネージャー
大塚 義美
複合機メンテナンス許可認定
FUJIFILM/Canon/SHARP/EPSON
経歴
複合機のメンテナンスエンジニアとして業界歴26年以上のキャリアから、フィールドエンジニアグループのマネージャーとして事業部を統括。凡そ4万5,000回以上の複合機メンテナンス実績があり、コピー機やプリンターを隅々まで熟知。お客様が抱えられている課題やお悩みに対して真摯に向き合ってサポートすることがモットー。これまでに培った多くの知見と経験を活かした有益な情報を発信いたしますので、少しでもお役立ていただけると幸いです。














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