中古の複合機(コピー機)の価格相場は?メリット・デメリットや選び方も紹介

複合機(コピー機)は日々の業務にとって不可欠ですが、導入する際に、コストと性能のバランスや価格相場などがわからずに頭を悩ませている企業が少なくありません。
複合機を導入する際には、中古機を選ぶことで初期費用を抑えつつ、必要十分な機能を確保できる場合もあります。
本記事では、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに、導入時に役立つ知識と判断基準を提供します。
中古の複合機(コピー機)の価格帯は?
中古の複合機であれば、5万円から30万円前後で販売されていることが多く、新品と比較すると大幅に価格を抑えられる点が特徴です。
中古複合機の価格は、機種の性能や利用できる機能の多さ、使用年数、印刷枚数、整備状態、外観などさまざまな要素により差が生じます。
たとえば、A3のコピーに対応していたり、ネットワーク機能がついていたりする高機能モデルでは20万円を超える場合がある一方で、印刷の速度が遅かったり画質が荒かったりするモデルであれば10万円未満で入手できるなどケースバイケースです。
また、同一機種でも整備や見た目の状態によって、価格に開きが生じる場合もあるため、導入コストを抑えながら一定以上の品質にも妥協したくない場合は、整備済の製品であることを確認し、保証の有無なども確認しておくことが重要です。
中古の複合機(コピー機)を購入するメリット
複合機を新品で購入する場合には多くの費用がかかります。 限られた予算の中で業務効率をアップさせたい場合には、中古の複合機の 購入も検討に入り、 特に以下の点で大きなメリットがあります。
ここでは、中古の複合機を購入するメリットを詳しく見ていきましょう。
初期コストを削減できる
初期にかかるコストを大幅に削減できることは、中古複合機を選択する最大のメリットといえます。新品であれば100万〜300万円前後のモデルが一般的ですが、中古市場ではそれらのモデルを10万〜30万円前後と10分の1程度で購入可能です。
価格を抑えながら必要な機能は十分に確保できるため、初期投資の負担をできるだけ軽減したい中小企業や個人事業主の方にとっても適しています。初期投資で削減できた費用は、他の業務資金に充てられるでしょう。
導入までがスピーディ
業務を遂行するにあたって早急にコピー機が必要な場合、審査や手続きが煩雑なリース契約では対応が遅れてしまう可能性があります。
中古複合機を購入する場合は、面倒な契約が不要で個人や法人問わず誰でも迅速に導入可能である点も、大きなメリットの一つです。
特に、リース審査に通るかどうかを不安視している事業者にとって、中古品購入という選択肢は手軽かつ確実な手段といえます。
購入後は自社の資産になる
中古でも複合機を購入することによって、その所有権は会社に帰属します。この点がリース契約との大きな違いであり、中古複合機購入による大きな利点です。
購入後は会社の資産となるため、不要になった際には自由に売却や譲渡が可能で、資産として幅広く活用できるでしょう。また、価格が10万円未満であれば減価償却の対象外として経費処理でき、税務上の管理も簡便になる場合があります。
中古の複合機(コピー機)を購入するデメリット
コスト面や導入の手軽さが魅力の中古複合機ですが、メリットばかりでなく見逃せない注意点もあります。利点の多い中古複合機を効果的に利用するために、デメリットについても把握しておきましょう。
ここでは、中古複合機を購入する場合に特有のデメリットについても解説します。
※事務機器ねっとでは中古品と同じくらいの価格でありながらも新品と同水準の品質である「リファビッシュ機」もおすすめしております。
保守契約が制限される場合がある
中古複合機は、定期的なメンテナンスや修理などのサポートが提供される「保守契約」の制限を受けるケースがあります。
新品で購入した場合には、メーカーや販売店による保守契約が一般的ですが、中古の場合は販売店が保守対応していないことが多く、故障時に自己負担で修理しなければならないことがあります。
中古複合機だとしても、業務に支障をきたすようなトラブルが起きた際には迅速な対応が必要です。購入する際には、保守契約を事前に確認しておきましょう。
古い機種は部品供給が終了するリスクも
中古複合機は、発売から年数が経過した機種も多く含まれるため、故障した場合に必要な交換部品がすでに入手困難になっている可能性があります。
特に、メーカーが公式にサポートを終了しているモデルの場合、修理のたびに多くの時間やコストを要する恐れがある点はデメリットといえるでしょう。価格が安いからといって年式が古い機種を選ぶと、結果的にコストの上昇になりかねないため注意が必要です。
税務処理の手間が発生する可能性も
価格が高い中古複合機を購入した場合は、税務上の処理が複雑化する可能性がある点にも注意しなくてはなりません。
中古でも10万円以上の機器を購入した場合は、固定資産として扱い、減価償却の計算が必要です。また、固定資産税の申告対象となることもあるため、帳簿付けや申告の手間がかかるデメリットがあります。
複合機・コピー機の
“目利き力”で、あなたに最適な
リースおよびご購入等に関する無料相談や見積依頼は、
メールまたはお電話より気軽にお問い合わせ下さい。
無料相談をされてもご契約の義務は一切ありません。
また、しつこい売り込みはいたしませんので気軽にお問い合わせください。
中古複合機(コピー機)導入にあたってチェックするポイント
中古複合機の導入はコスト面でメリットが大きい一方で、機器の状態を適切に判断できないと業務に支障をきたす場合があります。
導入後のトラブルを避けるためには、最低限確認すべきポイントを把握しておくことが重要です。ここでは、中古複合機を導入する際に注意しておきたいポイントを紹介します。
印刷枚数(カウンター)の確認を忘れずに
どれだけの印刷枚数が記録されているかは、複合機の使用状況を客観的に把握できる具体的な指標です。一般的に、印刷枚数300万枚がコピー機の寿命目安とされており、印刷枚数が少ないほど内部部品の摩耗が少なく、長く使用できる可能性が高いといえるでしょう。
たとえ見た目が新しい場合でも、カウンター枚数が多ければ内部の消耗が進んでいるリスクがあります。そのため、購入する際には必ずカウンター枚数を確認し、価格だけでなく耐用年数も踏まえて選定することが重要です。
旧データの消去は必須
中古で購入した場合は、以前の所有者によるアドレス帳や送信履歴、スキャンデータなどが残っている可能性があります。それらの旧データが消去されずに残っている場合、無関係な会社への誤送信や情報漏れなどの重大なトラブルに発展する可能性があるため、データが初期化済みかどうかを必ず確認しましょう。
しかし、旧データの抹消には専門的な知識が必要であり、自社で対応できないケースも少なくありません。そのため、購入前にデータが完全に初期化されているかを明らかにしておく必要があります。
印刷テストと整備状況のチェックが重要
複合機を中古で購入する前には、実際に印刷できるかテストし、給紙や印字に不具合がないかを確認することが不可欠です。
印刷テストをしてみれば、紙詰まりや印字の不良、色のムラなどを把握できます。また、各部品の整備状況や部品交換の履歴についても事前に確認しておくことが重要です。
中古複合機には、すでに製造を終了している部品を使用している機種もあり、故障時に修理不能になる可能性もあります。購入前のチェックは徹底して行うことを心がけましょう。
初期費用を抑えたいならリース契約も一つの手段
中古複合機は、新品と比較すると安価で入手できるのは事実ですが、まとまった初期費用が準備できない場合やどうしてもコストを削減したい場合もあるでしょう。
初期費用を大きく抑えたいのであれば、複合機のリース契約を活用する選択肢も有効です。リース契約を結べば月額費用での分割払いが可能となるため、手元に資金を残しながら必要な機器を導入できます。
ただし、リース契約は一般的に3〜6年の長期にわたる契約となるため、途中解約できないケースが多いことに注意しなければなりません。中古品を購入するかリース契約を利用するか、自社にとってどちらが適しているかどうか、さまざまな視点から慎重に検討することが重要です。
【関連記事】複合機(コピー機)のリースの仕組みと料金相場 – リース契約のメリットと流れも解説
まとめ
中古の複合機やコピー機は、コストを抑えながら業務効率化を図りたい企業にとって有力な選択肢となり得ます。ただし、導入にあたっては価格だけでなく、印刷枚数や整備状況、保守サービスなど、多くの要素を総合的に確認することが重要です。また、自社の状況次第では、初期費用を抑えられるリース契約を検討するのも良いでしょう。
本記事は、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに提供しています。
導入に関するご相談があれば、ぜひ気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者

株式会社庚伸 『事務機器ねっと』 オフィスサポートディビジョン
フィールドエンジニアグループ |
シニアマネージャー
大塚 義美
複合機メンテナンス許可認定
FUJIFILM/Canon/SHARP/EPSON
経歴
複合機のメンテナンスエンジニアとして業界歴26年以上のキャリアから、フィールドエンジニアグループのマネージャーとして事業部を統括。凡そ4万5,000回以上の複合機メンテナンス実績があり、コピー機やプリンターを隅々まで熟知。お客様が抱えられている課題やお悩みに対して真摯に向き合ってサポートすることがモットー。これまでに培った多くの知見と経験を活かした有益な情報を発信いたしますので、少しでもお役立ていただけると幸いです。