領収書を複合機でまとめてスキャンする【経費精算を早くする読み取りの設定】

「月末に領収書がまとめて届き、1枚ずつスキャンしていると半日かかる」
「小さいレシートを原稿送り装置に入れたら、詰まってしわだらけになった」
「スキャンはしたものの、電子帳簿保存法の要件を満たしているのか分からない」
経費精算のために領収書をスキャンする作業は、1枚あたりは短くても、枚数が重なると大きな手間になります。しかも領収書やレシートは、大きさも紙の厚さもばらばらで、普通の書類と同じようには読み取れません。
結論から言うと、領収書のスキャンを早くするには、①小さい原稿をまとめて読み取れる機能があるかを確認する、②解像度や保存先などの読み取りの設定を決めておく、③電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件と社内のルールに合わせる、の3点がポイントです。
本記事では、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに、領収書を効率よくスキャンする方法と、機種選びで見るところを整理します。
領収書のスキャンでつまずくところ
原稿送り装置に向かない
複合機の上部にある原稿送り装置は、A4などの書類を連続して読み取るためのものです。送れる原稿の大きさや紙の厚さには下限があり、仕様表に記載されています。
小さいレシートや、折り目のついた領収書、薄い感熱紙は、この範囲から外れることが多く、無理に通すと詰まったり、斜めに読み取られたりします。
1枚ずつ原稿台に置くと時間がかかる
原稿台(ガラス面)に1枚ずつ置いて読み取れば確実ですが、枚数が多いと時間がかかります。まとめて置いて1つのファイルにすると、今度は経費精算のときに1枚ずつ分ける手間が出ます。
感熱紙は時間がたつと薄くなる
レシートに多い感熱紙は、時間がたつと文字が薄くなることがあります。受け取ってから早めに読み取っておくほうが、内容を確実に残せます。
まとめて読み取る方法
原稿台に並べて、自動で1枚ずつに分ける
機種によっては、原稿台に複数の小さな原稿を並べて読み取ると、自動で1枚ずつ切り出して別々のデータにする機能があります。
たとえばSHARPの複合機には「マルチクロップ」という機能があり、領収書などを原稿台に並べてまとめてスキャンし、1枚ずつ別のファイルとして保存できます。SHARPの案内では、一度に並べられる枚数や原稿どうしの間隔、原稿台カバーを開けるか閉じるかといった並べ方の決まりが、機種ごとに示されています。読み取れる原稿の大きさにも下限があるため、使う機種の案内で確認してください。
同じような機能の有無や名称はメーカーや機種によって異なります。機種を選ぶ際は、カタログや取扱説明書で「複数の原稿を個別に切り出して保存する機能」があるかを確認してください。
台紙に貼ってA4として読み取る
切り出しの機能がない場合は、A4の用紙に領収書を数枚ずつ貼り、A4の書類として読み取る方法があります。原稿送り装置でまとめて読めるため、枚数が多いときに向いています。
読み取ったファイルを分ける
1回の読み取りで複数ページになったファイルを、ページごとに分けて保存できる機種もあります。Canonは、スキャンして送信する際に、指定したページ数ごとにファイルを分割する設定を紹介しています。1ページに1枚ずつ貼って読み取れば、1枚1ファイルで保存できます。
読み取りの設定を決めておく
毎回設定を選び直すと、読み取りのたびに迷いが出ます。次の項目を決めておき、可能であれば複合機に登録しておきます。
・解像度と色(カラーかグレースケールか)
・ファイルの形式(PDFなど)
・保存先(共有フォルダ、メールなど)
・ファイル名の付け方(日付、金額、取引先など)
保存先を経費精算の担当者が見られる共有フォルダにしておけば、紙を手渡しする必要もなくなります。
電子帳簿保存法のスキャナ保存
領収書を紙の代わりにスキャンしたデータで保存する場合は、電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件に沿う必要があります。国税庁は、領収書や請求書などの重要書類について、主に次のような要件を示しています。
・解像度200dpi相当以上で読み取ること
・赤・緑・青それぞれ256階調以上(24ビットカラー)で読み取ること
・受け取ってから速やか(おおむね7営業日以内)に入力すること。社内で処理の規程を定めている場合は、業務の処理サイクル(最長2か月以内)を経過したあと、速やか(おおむね7営業日以内)に入力する方法も認められています
・入力期間内にタイムスタンプを付すこと(期間内に保存したことをシステムで確認できる場合は、これに代えられます)
・訂正や削除の履歴が残るシステム、または訂正や削除ができないシステムで保存すること
複合機が受け持つのは、このうち読み取りの部分です。保存するシステムや社内の手続きもあわせて整える必要があるため、詳しくは国税庁の資料や、顧問の税理士にご確認ください。複合機側の対応については複合機の電子帳簿保存法対応、請求書の保存についてはインボイス制度と複合機で整理しています。
よくあるご質問
Q. 原稿送り装置でレシートを読み取ってもよいですか
送れる原稿の大きさと紙の厚さは仕様表に記載されています。その範囲を下回る小さなレシートや、薄い感熱紙は、原稿台で読み取るか、台紙に貼ってから読み取ってください。
Q. スマートフォンで撮影した領収書でもよいですか
国税庁は、受け取った方がスマートフォンなどで領収書を読み取る方法も認めています。ただし解像度などの要件は同じですので、社内でどちらの方法を使うかを決めておくと運用が揃います。
Q. 名刺も同じようにまとめて読み取れますか
複数の小さな原稿を切り出す機能は、名刺の読み取りに使える場合もあります。名刺の管理については複合機で一括スキャン。名刺ファイリングをご覧ください。
領収書のスキャンでお困りなら「事務機器ねっと」にご相談ください
事務機器ねっとは、複合機・コピー機のマルチベンダー販売店として20年目に入りました。8メーカーを取り扱っているため、まとめて読み取る機能の有無や、原稿送り装置の対応範囲を比べて機種をご提案できます。
お取引にあたっての体制
・ISO/IEC 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)認証取得
・創業35年以上、サイト運営20年、総販売台数16,000台超
・8メーカー取扱いのマルチベンダー販売店
ご相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
まとめ
領収書のスキャンを早くするには、次の3点を押さえます。
・小さい原稿を原稿台に並べて、1枚ずつのデータに分けられる機能があるかを確認する
・解像度、色、保存先、ファイル名の付け方を決めて登録しておく
・電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件と、社内の手続きに合わせる
月末にまとめて読み取るより、受け取った週のうちに読み取る運用にすると、作業が分散し、感熱紙の文字が薄くなる心配も減らせます。
この記事の監修者
株式会社庚伸 『事務機器ねっと』 オフィスサポートディビジョン
フィールドエンジニアグループ |
シニアマネージャー
大塚 義美
複合機メンテナンス許可認定
FUJIFILM/Canon/SHARP/EPSON
経歴
複合機のメンテナンスエンジニアとして業界歴26年以上のキャリアから、フィールドエンジニアグループのマネージャーとして事業部を統括。凡そ4万5,000回以上の複合機メンテナンス実績があり、コピー機やプリンターを隅々まで熟知。お客様が抱えられている課題やお悩みに対して真摯に向き合ってサポートすることがモットー。これまでに培った多くの知見と経験を活かした有益な情報を発信いたしますので、少しでもお役立ていただけると幸いです。











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