3月も半分が過ぎ(杉)ました。(笑)目や鼻など花粉によってツライ時期ですよね…。筆者も花粉症なので、毎日花粉の猛威に苦しんでいます。新型コロナウイルスの影響もあり、テレワークでの勤務があるため、例年よりはマシな気がします。今回は複合機の機能にも影響する「粉」についてご紹介いたします。
印刷をするための紙を複合機にセットする際に、紙自体がサラサラしたり粉が少し落ちてきたりする、というようなことがあると思います。これはコピー用紙に付着している粉・液体が関わっています。この粉は「紙の品質」と「紙詰まりの原因」の2に関係があるのです。
<目次>
・紙粉と塗料の違い
・紙粉
・塗料
・塗工紙と非塗工紙の種類
・紙粉や塗工紙が、紙詰まり・故障・印刷品質低下の原因に
紙粉と塗料の違い
コピー用紙に付着している物質は紙粉(しふん)と塗料に分かれます。
紙粉
紙粉とは、簡潔にまとめますと、紙の表面についているとても小さな粉末です。幼い頃、画用紙で工作をする際に、ぼろぼろと画用紙から粉が出てきていた記憶があります。これも紙粉です。画用紙をハサミで切ることと同じ要領で、大量のコピー用紙を裁断する際に出てくる切屑や、用紙表面から剥離した繊維が紙粉であり、オフセット印刷で使用されている、紙同士の密着を防ぐためのパウダーとは違います。この紙粉が紙に付着するため、新しいコピー用紙を開封する際などによく見られることでしょう。
塗料
塗料とは紙をコーティングする液体のことです。できたばかりの紙は、表面が凸凹しています。その凹凸を馴染ませるため、顔料と接着剤が混ざった塗料が紙の表面に塗られています。髪のキューティクルを守るトリートメントやヘアオイルと同じですね。塗料が塗られている量により、紙の種類も違ってくるのです。
塗工紙と非塗工紙の種類
塗料を塗られた紙を、塗工紙と言います。先ほど述べたように、塗料の量によって紙の種類が変わってきます。塗料を塗った量の多い塗工紙から順に、アート紙、コート紙、軽量コート紙、キャスト紙、微塗工紙に分けられます。
- アート紙…高級カタログ・カレンダー・ポスター
- コート紙…カタログ・ポスター・高級チラシ・本のカラーページ
- 軽量コート紙…雑誌本文・チラシ
- キャスト紙…週刊誌の表紙・コンビニやスーパーの値札
- 微塗工紙…教科書・チラシ
これらの種類の紙は、このような場面で使用されています。塗料が多いと紙質が良くなり、より鮮やかで高品質な製品を作ることができます。パルプを抄いて作られる「原紙」の表面に塗料を塗らない紙を非塗工紙と呼びます。非塗工紙を製品化したものは、「上質紙」「中質紙」「更紙」があり、紙の白さで分類されます。私たちがよく使用しているコピー用紙や、ノート、書籍、漫画などの紙に多く使用されています。
紙粉や塗工紙が、紙詰まり・故障・印刷品質低下の原因に
紙粉は複合機のローラーに付着すると、摩擦力が落ちたり、印刷後の用紙にピンホールと呼ばれる白い点(紙の色によって変わります)が発生してしまいます。紙粉の付着が多い紙を長年使用し続けていると、使用する複合機によって、重要なドラム部分が汚れてしまう場合もあるのです(複合機のローラーによる紙詰まりの記事も掲載しています。ご興味がある方はこちらからご覧ください!)。また、コート紙やマット紙のような塗工紙は、塗料の効果でインクのにじみを抑え、発色をよくする加工が施されています。特殊用紙に対応していない複合機で、塗工紙のような紙を印刷すると、塗料加工の影響から紙送りがスムーズにいかず、紙詰まりや滑りが発生する場合があります。こういった紙詰まりや故障を防ぐための対策としては、
・新しいコピー用紙をカセットにセットする前に、包装紙からコピー用紙を取り出し、日光の当たる場所で振る。(マスクの着用をお忘れなく!)
・紙の間にしっかりと空気を入れ、紙を捌いてからカセットにセットする。
・特殊印刷に対応している複合機を利用する。
などの方法があります。
紙粉は、紙を裁断する際に必ず発生してしまうため、セットする前に事前に払っておくと良いでしょう。また、事務機器ねっとでは塗工紙などの特殊用紙の印刷に対応している複合機も取り扱っております。富士ゼロックスのDocuPrint C5150 dなど、印刷スピードも速くおすすめの複合機になります!
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