中古複合機は買いか【価格差・残存耐用年数・保守の付き方】

「新品リースの見積を見て高いと感じたので、中古も検討している」
「中古の複合機は安いと聞くが、すぐ壊れないか不安がある」
「中古を買った場合、保守はどうなるのか分からない」
こうした声を、初期費用を抑えたい中小企業や開業直後の事業者の方から伺うことがあります。中古複合機は選択肢として成立しますが、判断材料が新品とはまったく違います。年式と価格だけで決めると、後から保守で困ることになります。
結論から言うと、中古複合機の判断は、①累計印刷枚数と残存耐用年数、②部品保有期間が残っているか、③保守契約を付けられるか、の3点で決まります。この3点が確認できない中古機は、価格が安くても避けたほうが無難です。
本記事では、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに、中古機の価格帯・確認すべき項目・保守の付き方・向いているケースと向かないケースを整理します。
事務機器ねっとからのお願い
中古複合機の3つの入手経路
リースアップ品
リース満了で返却された機械を、業者が整備して再販するものです。中古市場の主流がこれにあたります。
法人が5〜6年使った機械なので、累計印刷枚数がある程度進んでいます。ただし業務用機は設計耐久が高いため、機種によっては十分な残存があります。
展示品・デモ機
メーカーや販売店が展示・デモに使っていた機械です。累計枚数が少なく状態が良い一方、流通量は多くありません。
個人間・オークション
価格は最も安くなりますが、保守が付かず、状態も保証されません。業務で使う機械としては推奨しにくい経路です。
価格の目安
新品と比べた場合の目安です。機種・年式・状態で幅があります。
A3モノクロ機
- 新品購入:40〜80万円
- 中古(3〜5年落ち):8〜25万円
A3カラー普及機
- 新品購入:60〜120万円
- 中古(3〜5年落ち):15〜40万円
A3カラー中位機
- 新品購入:100〜200万円
- 中古(3〜5年落ち):25〜60万円
初期費用としては新品の2〜3割程度に収まります。ただしここに保守費が別途かかる点を計算に入れてください。
購入前に必ず確認する5項目
1. 累計印刷枚数(カウンター)
最重要の確認項目です。複合機の寿命は年数ではなく累計印刷枚数で決まります。
- 小型機:設計耐久 累計30万〜60万枚
- 中位機:設計耐久 累計100万〜300万枚
- 高位機:設計耐久 累計500万枚以上
現在のカウンター数と設計耐久を並べて、残りが何割あるかを確認してください。 設計耐久の7割を超えている機械は、残りの使用可能期間が短くなります。
カウンター数を開示しない業者からは買わないでください。判断材料を出せない時点で信頼できません。
2. 部品保有期間
メーカーが補修部品を持つ期間は、製造終了から7年程度が一般的です。
この期間を過ぎると、故障しても修理できません。中古機は製造からすでに数年経っているため、残りの保有期間が何年あるかを必ず確認してください。
残り2年を切っている機械は、故障した時点で買い替えになります。
3. 保守契約を付けられるか
ここが中古機で最も差が出る部分です。
カウンター保守(キット保守)を付けられる中古機であれば、新品と同様に「1枚いくら」でトナー・部品・修理が含まれます。これが理想です。
保守を付けられない中古機の場合、故障のたびに実費が発生します。定着ユニットの交換で数万円、制御基板で10万円超といった請求が突然来ることになります。
購入前に「保守契約は付けられますか」と必ず聞いてください。 付けられない場合、その安さは修理費のリスクと引き換えです。
4. トナーの供給状況
古い機種は、純正トナーの生産が終了していることがあります。互換トナーで運用する選択肢もありますが、印字品質と本体保証の兼ね合いがあります。
その機種のトナーが今後何年供給されるかを確認してください。
5. 整備の内容
「整備済み」と表記されていても、内容は業者によって違います。
- 清掃のみか
- 消耗品(給紙ローラー・定着ユニット等)を交換しているか
- 交換した部品の記録があるか
- 動作確認の範囲(印刷だけか、スキャン・FAXも含むか)
整備内容を書面で出せる業者を選んでください。
中古が向いているケース
月間印刷枚数が少ない(〜1,000枚程度)
使用量が少なければ、残存耐用年数の消費もゆっくりです。中古の残り寿命でも十分使い切れます。
短期間だけ使う予定がある
プロジェクト期間限定のオフィス、期間限定店舗など。2〜3年で役目を終えるなら、中古で初期費用を抑える判断が成り立ちます。
サブ機として追加する
メイン機は新品リース、2階や別部屋のサブ機は中古、という使い分けです。
初期費用を極力抑えたい開業直後
開業時は他にも支出が集中します。事業が軌道に乗るまでの繋ぎとして中古を使い、その後入れ替える計画なら合理的です。開業フェーズの考え方はスタートアップの複合機選び|資金調達フェーズ別の最適スペックも参考になります。
中古が向かないケース
月間印刷枚数が多い(3,000枚以上)
残存耐用年数の消費が早く、短期間で寿命に達します。結果的に買い替えが早まり、割高になります。
業務が止まると影響が大きい
保守が手薄な中古機は、故障時の復旧が読めません。印刷が止まると業務が止まる業種では避けてください。
最新機能が必要
電子帳簿保存法に対応したスキャン品質、クラウド連携、セキュリティ機能(認証印刷・データ暗号化)。これらは新しい機種のほうが充実しています。制度対応が要件にある場合は複合機の電子帳簿保存法対応もご確認ください。
5年以上使う予定
中古機を5年以上使うと、部品保有期間の終了に当たる可能性が高くなります。長期使用が前提なら新品リースのほうが安定します。
中古購入とリースの総額比較
中古は「初期費用が安い」ですが、総額で比べると評価が変わることがあります。
中古購入(3年落ちA3カラー普及機)の例
- 本体:25万円
- 保守契約(カウンター):白黒2円/カラー20円
- 3年使用(月2,000枚・カラー比率2割):保守費 約164万円
- 3年総額:約189万円
新品リース(同クラス)の例
- 月額リース:1.5万円 × 36ヶ月 = 54万円
- 保守契約:白黒1.5円/カラー15円
- 3年使用(同条件):保守費 約123万円
- 3年総額:約177万円
保守の単価差が積み上がると、初期費用の差は逆転することがあります。 中古を検討する際は、本体価格だけでなくカウンター単価まで並べて比較してください。料金の内訳は複合機リース料金を構成する5つのコスト項目で整理しています。
よくあるご質問
Q. 中古機でも保守契約に入れますか
A. 業者と機種によります。カウンター保守を付けられる中古機もあれば、スポット修理しか対応できない機械もあります。購入前に必ず確認してください。
Q. 何年落ちまでなら中古として買う価値がありますか
A. 目安は3〜5年落ちです。それ以上古いと部品保有期間の残りが短くなります。ただし累計印刷枚数のほうが重要な指標なので、年式だけで判断しないでください。
Q. 累計印刷枚数はどうやって確認しますか
A. 複合機の操作パネルから確認できます。購入前に業者へ提示を求めてください。開示を渋る業者は避けたほうが無難です。
Q. 中古機の保証期間はどのくらいですか
A. 業者によりますが、3ヶ月〜1年程度が一般的です。保証範囲(部品のみか、出張費も含むか)もあわせて確認してください。
Q. リース会社を通して中古機をリースできますか
A. 中古機のリースを扱うリース会社もあります。ただし審査基準や期間の設定が新品と異なる場合があります。取扱業者に相談してください。
中古機の検討なら「事務機器ねっと」にご相談ください
中古複合機の判断は、累計印刷枚数・部品保有期間・保守の付き方という、カタログには載っていない情報が鍵になります。複数メーカーを横断比較できる販売業者に相談し、中古と新品リースの総額を並べて検討するのが実務的です。
複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)は、SHARP・Canon・FUJIFILM・KYOCERA・OKI・EPSON・KONICA MINOLTA・HPの8メーカーを取り扱う独立系マルチベンダー販売店として、新品・中古を含めた選択肢のご相談を承っています。
お取引にあたっての体制
- ISO/IEC 27001(ISMS)情報セキュリティマネジメントシステム認証を取得・維持
- 創業35年・事務機器ねっと運営20年・8メーカー取扱
- 東京都内では区域担当制の自社メンテナンス体制
- 本体リース料金・カウンター料金・保守費を分けた明細でお見積り
月間の印刷量・使用予定年数・ご予算をお伺いした上で、中古と新品リースそれぞれの総額を並べてご提示いたします。ご相談はお問い合わせフォームよりご連絡ください。
まとめ
中古複合機の判断は、①累計印刷枚数と設計耐久の残り、②部品保有期間の残年数、③カウンター保守を付けられるか、の3点で決まります。
年式と価格だけで選ぶと、保守が付かず修理費が積み上がるか、部品切れで早期に買い替えになります。本体価格の安さは、カウンター単価と保守の有無まで並べて初めて評価できます。 月間3,000枚を超える運用であれば、新品リースのほうが総額で有利になることが多くあります。
事務機器ねっとからのお願い
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この記事の監修者
株式会社庚伸 『事務機器ねっと』 オフィスサポートディビジョン
フィールドエンジニアグループ |
シニアマネージャー
大塚 義美
複合機メンテナンス許可認定
FUJIFILM/Canon/SHARP/EPSON
経歴
複合機のメンテナンスエンジニアとして業界歴26年以上のキャリアから、フィールドエンジニアグループのマネージャーとして事業部を統括。凡そ4万5,000回以上の複合機メンテナンス実績があり、コピー機やプリンターを隅々まで熟知。お客様が抱えられている課題やお悩みに対して真摯に向き合ってサポートすることがモットー。これまでに培った多くの知見と経験を活かした有益な情報を発信いたしますので、少しでもお役立ていただけると幸いです。










事務機器ねっとは「コピー機・プリンターリース価格満足度 第1位」と「コピー機・プリンター販売サイト導入後のサポート満足度 第1位」の二冠を獲得しました。
第37号‐24020002
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