複合機の設置前チェックリスト【搬入経路・電源・スペースの実測】

「機種は決まったが、事務所に本当に入るのか不安がある」
「ビルの2階に置きたいが、エレベーターに乗らないと言われた」
「設置当日に何を準備しておけばいいのか分からない」
こうした声を、複合機の導入を控えた企業のご担当者様から伺うことがあります。複合機は重量100〜200kgに達する機械で、設置には搬入経路・電源・スペースの3条件を満たす必要があります。ここを事前に詰めておかないと、設置当日に作業が中止になることがあります。
結論から言うと、設置の準備は、①搬入経路の実測(扉幅・通路幅・段差・エレベーター)、②電源容量と専用回路の要否、③設置場所の寸法と作業スペース、の3点を事前に確認しておけば、当日のトラブルはほぼ避けられます。
本記事では、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに、契約前に測っておくべき項目を実測値レベルで整理します。設置当日の作業の流れについてはコピー機の搬入から設置までの流れもあわせてご覧ください。
事務機器ねっとからのお願い
複合機の大きさと重さの目安
まず前提として、機種クラスごとの物理的なサイズ感を把握してください。
A4対応の小型機(卓上型)
- 幅50〜60cm/奥行50〜60cm/高さ50〜70cm
- 重量:30〜60kg
- 大人2名で運べる範囲
A3対応のカラー普及機
- 幅55〜65cm/奥行65〜75cm/高さ90〜120cm(給紙段による)
- 重量:60〜120kg
- 専門業者による搬入が基本
A3カラー中位機〜高位機
- 幅60〜80cm/奥行70〜90cm/高さ110〜150cm
- 重量:120〜250kg
- 専用の運搬機材が必要
フィニッシャー(後処理装置)を付けると、横幅がさらに30〜60cm増えます。この点を見落とすと、設置場所に収まらない事態が起きます。
サイズの選び方は複合機のおすすめサイズと選定ポイントにまとめています。
事前に確認する3条件
条件1:搬入経路
実測すべき箇所
- 建物の入口の扉幅(最も狭い箇所)
- 通路の幅(機械を回転させる余裕があるか)
- 曲がり角の内寸(直角に曲がれるか)
- 段差の有無(スロープが必要か)
- エレベーターの内寸と積載重量
- エレベーターの扉幅
判断の目安
機械の幅・奥行に対して、搬入経路は最低でも10cm以上の余裕が必要です。ギリギリでは通せません。
エレベーターの積載重量も見落とされやすい点です。150kgの機械を運ぶには、作業員と台車の重量を加えて300kg程度の余裕が必要になります。
階段しかない場合
2階以上でエレベーターがない建物では、階段搬入になります。機種の重量によっては追加の作業員と費用が発生します。事前に伝えておかないと、当日「運べません」となります。
条件2:電源
確認すべき点
- コンセントの位置と設置場所の距離
- 100Vか200Vか(高位機では200Vが必要な機種があります)
- 専用回路が必要か(高位機やフィニッシャー付き構成では必要になることがあります)
- 同じ回路に他の機器が何台つながっているか
専用回路が必要なのに用意していない場合、電気工事が別途発生します。工事には日数がかかるため、設置日が後ろにずれます。
見積の段階で「この機種は専用回路が必要ですか」と確認してください。
延長コードは推奨されません。 複合機は起動時に大きな電流が流れるため、延長コードでは発熱や電圧降下のリスクがあります。コンセントの位置が遠い場合は、電気工事で増設するのが正しい対応です。
条件3:設置スペース
機械本体の寸法だけでなく、周囲の作業スペースが必要です。
- 前面:給紙トレイを引き出す、紙詰まりを直す、トナーを交換する → 60cm以上
- 側面:カバーを開けて内部にアクセスする → 左右いずれかに40cm以上
- 背面:放熱と配線 → 10〜20cm以上
- 上部:原稿カバーを開ける → 天井や棚まで30cm以上
壁にぴったり付けて設置すると、保守作業ができません。 「置けるスペース」と「使えるスペース」は違います。
設置日の流れ
1. 搬入(30分〜1時間)
専門業者が台車と養生材を使って搬入します。通路と床の養生(傷防止のシート敷き)を行うため、その分の時間を見込んでください。
2. 設置と組み立て(30分〜1時間)
本体を設置場所に据え、給紙段やフィニッシャーを組み付けます。水平を調整し、固定します。
3. 電源投入と初期設定(30分〜1時間)
電源を入れ、動作確認を行います。次の設定をこの段階で行います。
- ネットワーク設定(IPアドレス、共有フォルダへの接続)
- ユーザー登録・認証設定(必要な場合)
- FAX設定(回線接続、自局番号登録)
- 用紙トレイの設定(サイズ・紙種)
ネットワーク設定は情シス担当者の立ち会いがあるとスムーズです。設定項目はネットワーク設定の解説記事も参考になります。
4. パソコンへのドライバ導入(台数による)
各パソコンから印刷できるようにドライバをインストールします。台数が多い場合、この工程が最も時間を要します。
事前に台数を伝えておくと、作業時間の見積が正確になります。
5. 操作説明(20〜30分)
基本操作、トナー交換、紙詰まりの直し方の説明を受けます。この時間に実際に使う方が同席すると、後の問い合わせが減ります。
6. 旧機の撤去
入れ替えの場合、古い機械の搬出を行います。データ消去のタイミングを事前に確認してください。処分の手順は複合機の廃棄・処分方法で整理しています。
当日までに準備しておくこと
設置場所を空けておく
既存の什器や段ボールを移動しておいてください。当日の片付けから始まると、作業時間が延びます。
駐車スペースの確保
搬入車両を停める場所が必要です。都心のビルでは、荷捌き場の予約が必要な場合があります。
建物側の手続き
テナントビルでは、搬入時間帯の制限、共用部の養生義務、管理会社への事前申請が必要なことがあります。館の規定を確認し、業者に伝えてください。
立ち会い者の確保
搬入・設置・設定・操作説明で、合計2〜4時間程度かかります。立ち会える方を確保してください。
ネットワーク情報の用意
固定IPアドレスを割り当てる場合、その情報を用意しておいてください。共有フォルダへのスキャン送信を設定する場合、フォルダのパスとアクセス権限の情報も必要です。
よくある搬入トラブル
扉を通らない
最も多いトラブルです。機械の幅と扉の有効開口幅(扉を全開にしたときの実寸)を比べてください。ドアノブやドアクローザーの出っ張りも計算に入れます。
エレベーターに入らない
機械の高さがエレベーターの天井高を超えるケースがあります。高さと奥行の両方を確認してください。
曲がり角を回れない
通路の幅は足りても、直角に曲がる際に対角線の長さが必要になります。曲がり角の前後の空間を確認してください。
専用回路がない
電気工事が必要になり、設置日が延期になります。見積時に確認しておけば避けられます。
設置場所が塞がっている
当日に片付けから始まると作業時間が延びます。事前に空けておいてください。
よくあるご質問
Q. 搬入経路の下見はしてもらえますか
A. 多くの業者が事前調査に対応しています。特に階段搬入や、狭い経路が想定される場合は、必ず下見を依頼してください。無料で対応する業者が一般的です。
Q. 設置費用はいくらかかりますか
A. リース契約の場合、標準的な設置費用が月額に含まれていることが一般的です。階段搬入、クレーン搬入、電気工事などの特殊作業は別途費用になります。
Q. 設置にはどのくらい時間がかかりますか
A. 搬入から操作説明まで、合計2〜4時間程度が目安です。パソコンの台数が多い場合や、ネットワーク設定が複雑な場合は延びます。
Q. 土日や営業時間外でも設置できますか
A. 業者によります。営業時間外の作業は追加費用が発生する場合があります。事前に相談してください。
Q. 移設(同じ建物内での移動)も依頼できますか
A. できます。ただし機械の水平調整と再設定が必要なため、自社で動かすのは推奨されません。移設費用がかかる場合があるため、契約時に条件を確認しておくと安心です。
設置のご相談なら「事務機器ねっと」にご相談ください
複合機の設置は、搬入経路・電源・スペースの3条件を事前に詰めておくことで、当日のトラブルをほぼ避けられます。現場を見た上で機種を提案する業者を選ぶのが実務的です。
複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)は、SHARP・Canon・FUJIFILM・KYOCERA・OKI・EPSON・KONICA MINOLTA・HPの8メーカーを取り扱う独立系マルチベンダー販売店として、設置場所の事前調査から対応しています。
お取引にあたっての体制
- ISO/IEC 27001(ISMS)情報セキュリティマネジメントシステム認証を取得・維持
- 創業35年・事務機器ねっと運営20年・8メーカー取扱
- 東京都内では区域担当制の自社メンテナンス体制
- 本体リース料金・カウンター料金・保守費を分けた明細でお見積り
設置予定場所の階数・搬入経路・電源状況をお伺いした上で、収まる機種と設置の段取りをご提案いたします。事前の現地確認も承ります。ご相談はお問い合わせフォームよりご連絡ください。
まとめ
複合機の設置準備は、①搬入経路の実測(扉の有効開口幅・通路幅・曲がり角・段差・エレベーターの内寸と積載重量)、②電源(100V/200V・専用回路の要否)、③設置スペース(本体寸法+前面60cm・側面40cm・背面10cm以上の作業スペース)、の3点で決まります。
なかでも見落とされやすいのが、「置けるスペース」と「使えるスペース」の違いです。壁にぴったり付けると保守作業ができません。フィニッシャーを付ける場合は横幅がさらに増える点も、図面上で確認しておいてください。
不安がある場合は、契約前に現場を見てもらうのが最も確実です。
事務機器ねっとからのお願い
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この記事の監修者
株式会社庚伸 『事務機器ねっと』 オフィスサポートディビジョン
フィールドエンジニアグループ |
シニアマネージャー
大塚 義美
複合機メンテナンス許可認定
FUJIFILM/Canon/SHARP/EPSON
経歴
複合機のメンテナンスエンジニアとして業界歴26年以上のキャリアから、フィールドエンジニアグループのマネージャーとして事業部を統括。凡そ4万5,000回以上の複合機メンテナンス実績があり、コピー機やプリンターを隅々まで熟知。お客様が抱えられている課題やお悩みに対して真摯に向き合ってサポートすることがモットー。これまでに培った多くの知見と経験を活かした有益な情報を発信いたしますので、少しでもお役立ていただけると幸いです。











事務機器ねっとは「コピー機・プリンターリース価格満足度 第1位」と「コピー機・プリンター販売サイト導入後のサポート満足度 第1位」の二冠を獲得しました。
第37号‐24020002
(適用範囲:HCグループ)
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