複合機の紙詰まりの原因と対処【自分で直せる範囲と業者を呼ぶ線引き】

「紙詰まりが最近増えてきたが、原因が分からない」
「自分で直そうとして、かえって悪化させないか不安がある」
「毎回業者を呼ぶのも気が引けるが、どこまで自分でやっていいのか判断できない」
こうした声を、複合機の運用を任されているご担当者様から伺うことがあります。紙詰まりは複合機で最も多いトラブルですが、原因の大半は限られたパターンに収まります。切り分けができれば、自分で対処できる範囲と業者を呼ぶべき範囲がはっきりします。
結論から言うと、紙詰まりの対処は、①エラー表示の場所を確認して指示どおりに取り除く、②同じ箇所で繰り返すなら用紙か消耗品を疑う、③破れた紙が残っている場合と原因不明の場合は業者を呼ぶ、の3点で判断できます。
本記事では、複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)のノウハウをもとに、紙詰まりの原因・正しい取り除き方・繰り返す場合の対処・予防方法までを整理します。
事務機器ねっとからのお願い
紙詰まりが起きる5つの原因
原因1:用紙の状態(最も多い)
湿気を吸った紙
紙は湿度を吸収して波打ちます。梅雨時期や、空調の効いていない場所に保管していた紙は詰まりやすくなります。
開封後に放置した紙
包装を開けたまま長期間放置すると、湿気を吸います。
カールした紙
一度印刷した紙の裏面を使う場合、熱でカールしていることがあります。
規格外の紙
複合機の対応坪量(紙の厚み)を超えた紙、対応していない紙質(極端に薄い・表面加工が特殊)。
原因2:セット方法
用紙ガイドが合っていない
トレイの左右のガイドが用紙サイズに合っていないと、斜めに送られて詰まります。
入れすぎ
トレイの上限線(MAXマーク)を超えて入れると、給紙不良の原因になります。
混在
サイズや厚みの違う紙が混ざっていると詰まります。
原因3:消耗品の摩耗
給紙ローラーの摩耗
紙を送り出すゴム部品です。摩耗すると滑って給紙できず、詰まりや重送(2枚同時に送られる)が増えます。
分離パッド・セパレーターの摩耗
1枚ずつ分離する部品です。摩耗すると重送が起きます。
これらは消耗品なので、一定枚数で交換が必要です。 カウンター保守の契約であれば無償交換の対象になるのが一般的です。消耗品の管理はトナー交換と消耗品管理で整理しています。
原因4:異物の混入
クリップ、ホチキスの針、付箋の切れ端、輪ゴム。用紙に付いたまま給紙されると、内部で引っかかります。
原稿台に置いた原稿にクリップが付いたまま自動送りにかけると、原稿側でも詰まります。
原因5:機械の経年
センサーの汚れ、搬送ローラーの摩耗、定着ユニットの劣化。設計耐久に近づいた機械では、紙詰まりの頻度が上がります。
買い替え判断の目安は複合機の耐用年数と買い替えサインにまとめています。
自分で対処してよい範囲
手順1:エラー表示を確認する
複合機は、どこで詰まったかを操作パネルに表示します。イラストや動画で手順を示す機種もあります。
まずこの表示を確認してください。指示された箇所以外を開ける必要はありません。
手順2:指示された箇所を開ける
給紙トレイ、右側カバー、両面ユニット、排紙部。表示された場所を開けます。
定着ユニット周辺は高温です。 「高温注意」の表示がある部分には触れないでください。機械によっては、冷めるまで待つよう指示が出ます。
手順3:紙をゆっくり引き抜く
引き抜く方向が重要です。
- 紙の送り方向(進行方向)に沿って引くのが基本
- 逆方向に引くと、内部の部品を傷めることがあります
- 表示に「矢印の方向に引いてください」といった案内があれば従ってください
力任せに引かないでください。 破れて内部に残ると、状況が悪化します。
手順4:破片が残っていないか確認する
紙が破れた場合、残った破片をすべて取り除く必要があります。1片でも残っていると、再び詰まります。
見える範囲で取れない破片がある場合は、そこで作業を止めて業者を呼んでください。
手順5:カバーを閉じて復帰を確認する
すべてのカバーを確実に閉じます。半開きだとエラーが解除されません。
業者を呼ぶべき3つのケース
ケース1:破れた紙が内部に残っている
見える範囲で取り除けない破片は、無理に取ろうとしないでください。工具を差し込むと、センサーやローラーを破損させることがあります。
ケース2:同じ箇所で繰り返し詰まる
用紙を変えても、セット方法を直しても同じ箇所で詰まる場合、消耗品の摩耗か部品の故障が原因です。
給紙ローラーの交換は、機種によっては利用者が行えるものもありますが、基本は業者対応です。
ケース3:エラーが解除されない
紙を取り除いたのにエラー表示が消えない場合、センサーの不具合か、見えない場所に紙が残っています。
この状態で電源の入り切りを繰り返すのは推奨されません。業者に連絡してください。
繰り返す紙詰まりの切り分け方
同じ症状が続く場合、次の順序で切り分けると原因が見つかります。
ステップ1:新しい紙で試す
開封したての紙を使ってみてください。これで直れば、原因は用紙の湿気です。保管方法を見直してください。
ステップ2:別のトレイから給紙する
トレイ1で詰まるならトレイ2から試す。特定のトレイだけで起きるなら、そのトレイの給紙ローラーが原因です。
ステップ3:手差しトレイで試す
手差しなら通るのに本体トレイで詰まる場合も、給紙部の問題です。
ステップ4:印刷内容を変える
両面印刷で詰まるが片面なら通る場合、両面ユニットに原因があります。
この切り分け結果を業者に伝えると、初回訪問で部品を持参してもらえる確率が上がります。 「紙が詰まります」だけでなく、「トレイ2の両面印刷で、右側カバー内の同じ箇所で詰まります」と伝えてください。
紙詰まりを減らす予防方法
用紙の保管
- 開封後は袋を閉じるか、密閉できる容器に入れる
- 湿気の多い場所(窓際、床置き)を避ける
- 空調の効いた場所に保管する
セット時の確認
- 用紙をよくさばいてからセットする(静電気で貼り付いた紙を離す)
- ガイドを用紙サイズにきっちり合わせる
- 上限線を超えて入れない
定期清掃
- 給紙ローラーを乾いた布で拭く(月1回程度)
- 紙粉が溜まる部分を清掃する
- 粉塵の多い環境では頻度を上げる
用紙の質
極端に安価な用紙は、紙粉が多く出て詰まりの原因になります。複合機の推奨用紙、または同等品質のものを使ってください。
よくあるご質問
Q. 紙詰まりが多いのは機械が古いからですか
A. 原因のひとつではありますが、まず用紙の状態とセット方法を確認してください。新しい紙で改善するなら、機械の問題ではありません。それでも繰り返す場合、給紙ローラーの摩耗か機械の経年を疑います。
Q. 電源を入れ直せば直りますか
A. センサーの誤検知であれば復帰することがあります。ただし内部に紙が残っている状態で電源を入れ直しても解決しません。まず紙を取り除いてください。
Q. 詰まった紙を取るのに工具を使ってもいいですか
A. 推奨しません。ピンセットやドライバーを内部に差し込むと、センサーやローラーを破損させる恐れがあります。手で取れない場合は業者を呼んでください。
Q. 裏紙を使うと詰まりやすいですか
A. 詰まりやすくなります。一度印刷した紙は熱でカールしており、また表面のトナーが定着部に付着することがあります。重要な書類には使わないことをおすすめします。
Q. 紙詰まりの修理費用はかかりますか
A. カウンター保守の契約であれば、訪問対応と部品交換は月額に含まれるのが一般的です。契約内容を確認してください。契約形態の違いは複合機の保守契約・カウンター料金で整理しています。
紙詰まりでお困りなら「事務機器ねっと」にご相談ください
紙詰まりは、用紙・セット方法・消耗品・機械の経年という複数の要因が絡みます。繰り返す場合は原因の切り分けが必要です。区域担当制で訪問できる業者であれば、症状の把握から対処まで短時間で対応できます。
複合機・コピー機の専門店「事務機器ねっと」(運営:株式会社庚伸)は、SHARP・Canon・FUJIFILM・KYOCERA・OKI・EPSON・KONICA MINOLTA・HPの8メーカーを取り扱う独立系マルチベンダー販売店として、保守と機器のご相談を承っています。
お取引にあたっての体制
- ISO/IEC 27001(ISMS)情報セキュリティマネジメントシステム認証を取得・維持
- 創業35年・事務機器ねっと運営20年・8メーカー取扱
- 東京都内では区域担当制の自社メンテナンス体制
- 本体リース料金・カウンター料金・保守費を分けた明細でお見積り
現在お使いの機種名・症状(どのトレイで、どの箇所で、どんな印刷のときに詰まるか)をお伺いした上で、対処方法をご案内いたします。ご相談はお問い合わせフォームよりご連絡ください。
まとめ
複合機の紙詰まりは、①まず操作パネルのエラー表示を確認し、指示された箇所を開けて紙の送り方向に沿ってゆっくり引き抜く、②同じ箇所で繰り返す場合は用紙の湿気か給紙ローラーの摩耗を疑う、③破片が残っている場合と原因不明の場合は業者を呼ぶ、の3点で対処できます。
原因の大半は用紙の状態です。新しい紙で改善するなら、保管方法を見直すだけで頻度が下がります。
業者に連絡する際は、「トレイ2の両面印刷で、右側カバー内の同じ箇所で詰まる」というように、切り分けた症状を具体的に伝えてください。初回訪問で解決する確率が上がります。
事務機器ねっとからのお願い
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この記事の監修者
株式会社庚伸 『事務機器ねっと』 オフィスサポートディビジョン
フィールドエンジニアグループ |
シニアマネージャー
大塚 義美
複合機メンテナンス許可認定
FUJIFILM/Canon/SHARP/EPSON
経歴
複合機のメンテナンスエンジニアとして業界歴26年以上のキャリアから、フィールドエンジニアグループのマネージャーとして事業部を統括。凡そ4万5,000回以上の複合機メンテナンス実績があり、コピー機やプリンターを隅々まで熟知。お客様が抱えられている課題やお悩みに対して真摯に向き合ってサポートすることがモットー。これまでに培った多くの知見と経験を活かした有益な情報を発信いたしますので、少しでもお役立ていただけると幸いです。











事務機器ねっとは「コピー機・プリンターリース価格満足度 第1位」と「コピー機・プリンター販売サイト導入後のサポート満足度 第1位」の二冠を獲得しました。
第37号‐24020002
(適用範囲:HCグループ)
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