日本の猛暑には欠かせないエアコン。7月8月と猛暑になりつつある東京では、エアコンをガンガンにつけているのではないでしょうか? 筆者が地元の静岡の田舎に住んでいた頃は、一度もエアコンを使用せず夏を過ごしていたのに、東京に住みはじめてからエアコンはつけっぱなしです。
新型コロナウイルスの影響もあり、ステイホームの時間が増えていますよね。その結果、電気使用量が多く毎月の請求が跳ね上がり驚いた…なんてこともあるのではないでしょうか? では、オフィスで毎日当たり前のように電源がつけっぱなしの複合機の電気代は、およそいくらなのでしょうか? 今回は複合機の電気代を調査してみました。
<目次>
・複合機の消費電力
・大手メーカー3社、省エネモード情報
・Canon(image RUNNING ADVANCE DX6000シリーズの場合)
・SHARP(MX-6150FV/MX-5150FV)
・FUJIFILM
複合機の消費電力
もちろん筆者も電気代を毎月払っており、特に何も考えずに支払いをしています。このように複合機の電気代も多くの人は気にしたことがないはずです。まず使用した電気の求め方ですが、ドライヤーを例に見てみましょう。
・電力:1,000W=1kW
・時間:12分=0.2時間
・電力量:1kW×0.2時間=0.2kWh
消費電力1,000Wのドライヤーを12分間使ったときに使用された電気の量は0.2kWhになります。このようにして、Wと時間とkWh(キロワットアワー)は関係しています。
kW(電力)×h(時間)=kWh(電力量)
そして電気料金の計算式は
kWh(電力量)×料金単価=電気料金
となります。電気料金は一般的に「1kWhあたり◯◯円」というように計算されます。現在、某電力会社の一般的な料金プランを提示すると、下記のような金額になっています。
・最初の120kWhまで(第1段階料金)…19円88銭
・120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金)…26円48銭
・上記超過(第3段階料金)…30円57銭
ここで、富士フイルムの新ブランド、ApeosシリーズのApeos C4570を例にして電気料金を計算してみましょう。
Apeos C4570のkWh(電力量)は94kWhです。実はこの電力量、年間を通しての数字になります。計算をしてみると、
94kWh(電力量)×19円88銭(約20円)=1,880円(年間の電気料金)
ということになります。
この料金はApeos C4570に限ったことではなく、ここ数年で発売された機種に関しては、年間を通しても2,000円程度と、かなり電気代を抑えた使用が可能なのです。ちなみに、一昔前の機種は年間約8,000円くらいの料金でした。何故ここまで料金を抑えることが可能になったのか。それは省エネモードの搭載が影響しています。
大手メーカー3社、省エネモード情報
Canon(image RUNNING ADVANCE DX6000シリーズの場合)
スリープモード
複合機の操作部電源スイッチを押すことで、好きな時にスリープモードに移行することが可能です。その他、自動的にスリープモードに切り替わるように時間を設定したり、曜日ごとで一定の時刻になるとスリープモードに移行する設定もできます。
節電モード
複合機の節電ボタンを押すことで、節電モードに移行が可能です。テレワークが続く中、オフィスに人があまりいないという場合も多いでしょう。長時間出力しない場合は、節電モードにより複合機内部の定着器の温度を下げて、消費電力を少なくすることが可能です。
低電力モード
低電力モードとは、定着器の電力を減らして消費電力を少なくするモードです。プリント終了後、またはパネル操作後に一定時間が経過すると、操作パネルの表示が消えます。そして緑色に点灯した状態になり、低電力モードに移行します。低電力モードに移行するまでの時間を早く設定すれば、節電効果をより期待することが可能です。
静音モード
プリント終了後、またはパネル操作後に一定時間が経過すると、本体内部の機器音を止めて静音モードに移行します。機器音を止めることが駆動を止めることに繋がるため節電効果が期待できるのです。
SHARP(MX-6150FV/MX-5150FV)
省エネを追求した定着システム
小型・薄肉加熱ローラーなどを採用した、即熱定着システムを搭載しています。定着ベルトに熱伝導性の高い素材を採用し、規定温度までの到着時間を短縮しました。規定温度まで素早く到着することで、優れた省エネ性能を実現しています。
オートパワーシャットオフ
複合機を使用していない時は自動的にスリープモードに移行します。スリープモードに移行する際は、確認メッセージが表示されるなど、使いやすさにも配慮されています。
状況に合わせた電源管理
電源のONとOFFを自動的に制御可能です。昼休みや終業時には電源をOFFにして、消し忘れを防止するなどの節電対策に役立ちます。
待機時の消費電力
ファックスやネットワークの待機時の消費電力を、1W以下にすることが実現されました。
FUJIFILM
ペーパーレスファックス受信
ファックス受信文書を紙に出力せずに、自動的に共有サーバーに格納することができます。PCからのダイレクトファックス機能を利用することで、プリントしてからファックスする手間も省くことができ、ペーパーレスにも貢献します。ファックスの送受信の無駄な出力を削減することにより、節電効果を高めることが可能です。
放置プリントやミスプリントの抑止
PCから送信したプリントジョブを一旦複合機に蓄積します。ユーザー認証を行い、自分が出力したいプリントジョブを選択し出力するという、プリント環境を構築することが可能です。ミスプリントによる無駄な出力を防止し、プリント稼働時間を短縮することで、結果的に節電効果を高めることができるのです。
Nアップ両面機能
「2アップ両面コピー」や「4アップ両面コピー」によって、コピーの出力枚数削減運用を推進することが可能です。稼働時間を短縮し節電効果を高めることができます。
迷惑メールを排除
受信したくない相手や非通知設定のファックスの着信を、拒否することが可能です。不特定多数に送信されるダイレクトメールなどによる無駄なプリントを無くすことで、出力を減らし節電に繋がります。
このように、省エネモードに様々な工夫がされています。省エネと関係ないと思っていた、ペーパーレス機能や、迷惑メール排除機能なども電量を抑えることに繋がっているとは思いませんでした。複合機のそれぞれの機能に、省エネとの繋がりがあります。また、印刷するスピードや枚数によって消費電力は変わりますが、複合機を新しく選ぶ場合は消費電力もチェックしておくと、ランニングコストを抑えることができますね。
こちら事務機器ねっとが取り扱っている、省エネ製品になります。キヤノンや富士フイルムなどの大手メーカー、コンパクトプリンターも揃っておりますので、ぜひご興味ございましたらご覧ください!